第8話

あの日に彼を探し続けてくれてたヒラさんに『もう、いいです』と伝えた時は、アタシの代わりにヒラさんが泣いてくれた記憶がある。


アタシを心配してあの日から毎日此処においでと遊びに誘ってくれるようになった。


自分で行ける距離なのに毎日お迎えに来てくれていた。


勿論アタシが彼を探している事は知っていて、その話はよく二人で居る時にする事が多い。


だからアタシも実の兄のように本音で話せる相手になったし、ヒラさんも実の妹のように思ってるって言ってたっけ。


だからアタシも『今日はこの辺に行った』とか『今日は隣の県まで』とかを報告している。


SSSで遊ぶ時はよくホノも連れて来てくれていて、一緒に此処で遊ぶ事が毎日のルーティンになっている。



「ユラちゃんってさ、美人じゃん?」


「えぇ?そんな事ないっしょ。普通だよ?」


「んな訳あるかっ‼ユラちゃんは私が出会ってきたどの姫よりも綺麗‼ユラちゃんが美人じゃないって世界線は残念ながら存在しない記憶です‼」


「ふふ、ヒイロちゃんってばやっぱ面白いね」


「おお!全くの無表情で言われても!でも分かってるよユラちゃんが本当に面白いと思ってる事!」

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