第2話 警察への誘い


「この近くの警察だ」

その言葉に俺はぎょっとした。客観的に考えて、俺が加害者に見えるじゃないか。

「あのっ僕じゃないです!」

咄嗟の言い訳をした。こんなのまるで俺がやったと自白しているようなもんだ

「わかっているさ」

警察らしきものがそういった

「倒れている奴の右手には焦げた跡が見えた。おそらく店員に向かって放つつもりだったのだろう」

「そうなんです。金を出せと脅されて…」

「この非常事態でここまでするのか」

まるで俺の行動に感心しているようだ

「そうだな、君にはうちの警察学校の試験を受けてほしい。」

「え?」

「異能のせいで犯罪の数も増えてきた。警察も死傷者が出てきてな、そこで16歳から警察学校に入れるようになった。だが、未来の希望に無駄死になどしてほしくない、上の都合もあるしな、自分から行きたいやつだけ試験を受けにこいってことだ。」

「ちょっと待ってください、学費や生徒の安全はどうするんですか?」

(あれ?展開早くない?)

「生徒の安全と引き換えに学費は無償、そして月収が与えられる。」

「ちょっとまっ」

「受けるか受けないかは人の自由だ。そろそろ時間だから、この倒れてるやつを連れてく。」

「じゃああとはこのビラに書いてある」

そういって警察らしきものは紙を乱暴に投げた後、どこかに行ってしまった

彼が行った後、俺は考えた。

「試験か、そろそろ自分にも掃除を入れてみたいし、受ける価値はありそうだな」

そう言って俺は日付を見た。

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