第13話
「良かったら夢幻君、今度から君も春姫に色々教えてやってくれんかね。この子が家族以外になつくのは珍しいことでな。気が合うのかも知れん」
私は思わず、なぜ!と叫びそうになるのを堪えた。父が初対面のこの男をすっかり信用している様子なのが信じられない。…いや、春姫だってそうだ。父の提案に喜びの声を上げている。
(…なぜ…春姫、なぜ…?)
「それから、家政婦の繁村さんだ。まだ妻が生きていた頃から通って来ている。我が家の主婦と言ってもいいな」
「奥様は、お亡くなりに?」
「あぁ、春姫がまだ赤ん坊の時にな。…春姫の病気は母親譲りだ…」
その場がしばらく、重い雰囲気に包まれた。やがて男が口を開いた。
「…僕も両親の記憶は…ありません。僕は捨て子なんです。母の記憶がないから、春姫ちゃんと不思議に気が合うのかも知れませんね…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます