③ スコアに関する言い回し

第29話

リスナーにとって最も重要な情報は、試合展開。すなわち「スコア」です。

今、「〇回の表/裏」で、どちらの攻撃中か。「〇対〇」で、どちらが何点差で勝っているのか。「カウント」はどうなっているのか。

これらの情報を、途中から聴いたリスナーにも分かるように、何度も挟み込んでいきます。


初級編でも説明しましたが、「カウント」というのは↓これ↓のことです。


B ●●●

S ●● 

O ●● 



上から、ボール、ストライク、アウト。

ボールが4つカウントされたらフォアボール、ストライクが3つカウントされたら三振、アウトが3つカウントされたら攻守交替(チェンジ)でしたね。


この中で分かりづらいのは「ボール・ストライクのカウント」の言い回しでしょうか。アナウンサーによっても言い方が違ったりすることがあるので、まとめておきましょう。


・ボールが1、ストライクが0のとき

⇒「ワンボール・ノーストライク」or「ワン(&)ナッシング」


・ボールが2、ストライクが0のとき

⇒「ツーボール・ノーストライク」or「ツー(&)ナッシング」


・ボールが3、ストライクが0のとき

⇒「スリーボール・ノーストライク」or「スリー(&)ナッシング」


・ボールが0、ストライクが1のとき

⇒「ノーボール・ワンストライク」or「ノー(&)ワン」


・ボールが0、ストライクが2のとき

⇒「ノーボール・ツーストライク」or「ノー(&)ツー」


・ボールが1、ストライクが1のとき

⇒「ワンボール・ワンストライク」or「ワン(&)ワン」


・ボールが1、ストライクが2のとき

⇒「ワンボール・ツーストライク」or「ワン(&)ツー」


・ボールが2、ストライクが1のとき

⇒「ツーボール・ワンストライク」or「ツー(&)ワン」


・ボールが2、ストライクが2のとき

⇒「ツーボール・ツーストライク」or「ツー(&)ツー」


・ボールが3、ストライクが1のとき

⇒「スリーボール・ワンストライク」or「スリー(&)ワン」


・ボールが3、ストライクが2のとき

⇒「スリーボール・ツーストライク」or「スリー(&)ツー」or「フルカウント」


ボール、ストライクの順に読んでいると分かれば(フルカウントを除けば)すぐに分かると思います。ただし、昔はこの順序が逆だったので、年配の解説者の方だと、たまーに逆に読んでいたり。


また、ボール>ストライクのときは「ボール先行」、ボール<ストライクのときは「ストライク先行」、ボール=ストライクのときは「平行カウント」という言い方をします。

また、ツーストライクになった際に「(バッターを)追い込んだ」という表現をすることも多いです。


なお、バッターがファールを打つとストライクとしてカウントされますが、ツーストライク以降のファールはカウントされません。

このルールにより、バッターはファールを打ち続けている限り、ピッチャーにそれだけ多くの球を投げさせることができ、ピッチャーを疲れさせることができます。

このようなとき、そのバッターに対して「ねばる」という表現をすることがあります。

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