④ ピッチャーに関する言い回し

第30話

ピッチャーを取り巻く言葉は実に多いです。



①「右投げ/左投げ」


ボールを持つほうの手(利き手)が右手か左手かということです。

一般的には「右投げのピッチャーには左打ちのバッター、左投げのピッチャーには右打ちのバッターが有利」と言われています。そのため、その日の相手ピッチャーの右・左によって打順が組まれることが多いです。



②「オーバースロー/アンダースロー」


ピッチャーが投げる時の手の高さによるピッチングスタイルの種類です。

腕を大きく上に上げて高いところから投げ下ろすのが「オーバースロー」。

オーバースローよりやや低めで、肩の高さぐらいから投げるのが「スリークォーター」。

身体の横から腕を水平に出して投げるのが「サイドスロー」。

そして、腕を下から振り上げるようにして投げる「アンダースロー」で、「サブマリン」とも呼ばれます。アンダースローの投手は日本球界全体にも数えるほどしかいない珍しい存在です。


③「振りかぶる/セットで構える」


投球動作(モーション)に関する言葉です。

腕を頭の上まで大きく“振りかぶって”、全身の反動を使って投げるのが「ワインドアップ・ポジション」。動作が大きいので球に威力を伝えやすいのですが、その分、投球にかかる時間が長くなります。

これに対し、腕を胸の前に揃えていったん静止し、コンパクトな動きで素早く投げるのが「セット・ポジション」。主に、塁上にランナーがいるときの投げ方です。

なぜかというと、ランナーはピッチャーが投げ始めた瞬間から次の塁へ走ることができる(盗塁)ので、ゆったりと投げていると盗塁しまくられちゃうからなんですね。

なお、塁にランナーがいてもいなくても関係なく、常にセットポジションで投げる人もいます。

投球モーションについては、他にも、「ノーワインドアップ」や「クイックモーション」などがありますが、…ええと、よく分かってません。野球経験者に聞いてみてね。


④「ストレート/スライダー/フォーク/カットボール」


「球種」に関する言葉です。

ストレートはいわゆる「直球」。

しかし、「変化球」の種類は多すぎて、何年も野球を見ている私ですら、さっぱり覚えられません。

しかも、メジャーリーグの影響を受けて、昔とは呼び名が変わったり、細分化したりしているので、もはや追いつけません。…えーっと、フロントドアって何なん???

ただ、何年も野球を見ている私にも分からない、ということは、すなわち、分かんなくても何とかなるよってことです。大丈夫です。

ラジオの実況アナウンサーは「落とした」とか「バッターから逃げていくように曲がった」とか「大きく縦に変化した」などと表現してくれます。分かりやすいです。

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