第4話 島の記録
葛城烈は現地の人から情報を収集し、天売島についてノートにまとめた。
天売島は、北海道北西部の日本海に浮かぶ離島。留萌振興局管内の苫前郡羽幌町にある羽幌港から30km西にあり、天売島の東側に並んで浮かぶ焼尻島とともに羽幌町に属している。面積5.47km2、周囲約12km、人口は273人(令和3年9月時点)。島の名は、アイヌ語の「テウレ」(魚の背腸)もしくは「チュウレ」(足)に由来すると言われている。
羽幌町立の北海道天売高等学校(3年制定時制)があり、全国から生徒を募集し、平成28年には東京都からの生徒の受け入れをしている。島は漁業、観光が主産業である。島で唯一の医療機関として北海道立天売診療所があり、医師、看護師、事務員の各1人が常駐している。急患が発生して北海道本島の医療機関に搬送する必要がある場合は、自衛隊や札幌市などからのヘリコプターもしくは海上保安庁の巡視艇または島内の漁師が所有する漁船による方法などで搬送されている。島への交通機関は羽幌港からのフェリー、高速船[1]で、宿による出迎えが名物となっている。
1961年には、この島を舞台としたテレビドラマ『オロロンの島』が、北海道放送制作・TBS系列「近鉄金曜劇場」で放映された(第16回芸術祭賞受賞)。1965年には、この島がアドルフ・ムシュクのデビュー小説『兎の夏』に登場した。また、2004年には、天売診療所を舞台としたテレビドラマ『女医・優〜青空クリニック〜』が、東海テレビ制作・フジテレビ系列で放映された。
2011年度全日本吹奏楽コンクール課題曲II『天国の島』は、この島を舞台にした楽曲である(作曲者の佐藤博昭は、この島で1年間、中学校の音楽科教諭として勤務経験がある)。
1808年の樺太出兵から帰還中の会津藩士が嵐に遭い、この島に漂着した。
古くは、天売島単独で町村制を施行し、苫前郡天売村に属していたが、1955年に同郡羽幌町に編入され、現在に至る。
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