第2話
待ちに待った当日、日曜日がきた〜!!
あたしは小さくガッツポーズをする。
トーストを齧りながら携帯を開くと福田たちから応援メッセージが届いていた。
『水野お前絶対変なことするなよ(笑)』
『
🎀
「星座占いなんてどーでもええわっ!」
えみちゃんのメールに思わずツッコむ。
期待したあたしがバカだった……。
あのコたちのこと見直したと思ったのに。
特にえみちゃんのいつもの鬼デコメとギャル文字がなんかムカついてくる。
『ひどぉ😠😤(怒)』
『最下位ちょー最悪なんですけどぉ😭😭😭』
あたしは2人に返信をしてから携帯を閉じて、皿洗いと歯磨きと洗顔を済ます。
鏡の中のあたしと向かい合う。
大人っぽく見られたくて、高一の時に染め始めた13トーンの茶髪は、今は馴染んであたしの一部になっている。
浩人ってどんな人がタイプなんだろ……
可愛くて綺麗な子、って言っていたのは覚えてる。ただ、浩人のいう可愛いがどーゆー可愛さなのかはわからない。
「もしかしてあたしだったりして?」
口にした言葉に、流石にないか、と心の中で付け加える。
あたしは再び鏡の中のあたしに向き合う。
今の流行りは、つけまで作ったセパレートのバサバサまつ毛と太めアイラインで目力強調をして、パーリーな白みピンクのグロスを塗ったヌーディーリップ。
全体的にパーツが大きくて童顔気味のあたしはつけまとつり眉で大人っぽさを出したい。
そして髪型は普段のツインテールではなく、綺麗めを狙うために下ろしてコテで巻く。
「これで少しは浩人の好みに近づけたかな」
背伸びした赤文字系の白いミニワンピに袖を通してお気に入りのバッグをもってあたしは家を出る。
浩人のアパートの階段を駆け上る。
そしてあたしはインターホンを鳴らす。
ドアが開けられる。
「美加、けっこー早いじゃん」
「ひろ……と?」
目が合った、確実に。
ヤバい、目があってしまった。
「お、お邪魔しましたーっ!!!」
慌ててあたしは開きかけたドアを閉めて階段まで走り去る。
浩人が怪訝な顔をしていたのがドアの隙間から見えた。
でも確実にアレは見てはいけなかった。
サラサラな黒髪ロングヘアに、可愛らしくも綺麗な顔立ち、あたしのためにドアを開けた浩人を赤面しながら睨みつけるメイド服を着た猫顔の美少女。
まさに可愛くて綺麗な子の具現化だった。
……浩人の言ってたあたしに会わせたい人とは、つまり彼女だ。
あたしは複雑な気分になる。
「失恋か……。ついてないな……、乙女座最下位だったしね……。はは……」
それにしても、すごい綺麗な子だった。
浩人の隣には、あたしなんかよりよっぽどあの子の方が相応しいと思う。
完全に整理がついたら今度改めて彼女さんのこと、紹介してもらおっかな……、と思う。
「美加」
急に肩を叩かれる。
振り返ると、浩人がいた。
「浩人!?」
浩人が呆れたような顔で階段に座ってるあたしを立たせる。
「こんなとこで何やってんだよ。いきなりいなくなってビビったじゃん。勉強会、やるんじゃないの?」
「やる、けど……」
「じゃあ早く戻んないとダメじゃん」
先を歩く浩人の背中との距離が少しずつ開いていく。
「おい、美加?」
「浩人、ごめんやっぱあたし——」
「そーいえばこの前美加が苦戦してた問題解き方分かったよ」
「……そ、そっか。ありがと」
帰りたいって言えなかった。
あたしは迷いながらも、浩人の背中を追いかける。
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