何かが起きるわけでもない

何かが始まるわけでもない


タバコが根本まで燃え熱くなってきていた

立ち上がりそして昨日のことを考えてみる

何も覚えていない


家へ帰った

安酒のゴミと安い香水の匂いが鼻についた

ぐちゃぐちゃな部屋の中に転がる楽器を見て

「どうしてこうなったんだろうな」

つぶやいてみる

何も変わらない

ここにはもう戻ってくることはない

なけなしの金をカバンに突っ込んだ

どこへでも行ける気がした




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

あとがき lie @ryu_nukkr_

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ