第7話

そして時刻は午前四時。

ホテルが姿を消す時刻だ。

これで受付業務は一段落するがお客様はまだホテルで休んでるから気は抜けない。


「リト〜103号室の客はどうよ。」

「そうそう。はちみつ草持ってったよね。」


休憩に入った私はイズサとカヤと喋っていた。

イズサとカヤは103号室のお客様に興味津々だ。


「んー…いい人だよー!」


休憩室のソファーに横になりながら答えた。

いいなー僕の客と交換してよと言ってくるイズサ。


「イズサって変な客をよく引くよね。」


カヤはスナック菓子を食べながら言った。


「そ、そんな事ないぞ!!!!」


膨れっ面になるイズサの頬をつんつんするカヤ。

カヤは私とイズサの一つ上だ。

仲の良い二人を見てると、付き合っちゃえばいいのにと思うけどなかなかくっつかない。

恋愛とは難しい。

かと言って私がイズサと付き合う事も百パーセントないと言い切れる。

やはり恋愛とは難しい


話がそれたがイズサは今の所五回続けて厄介なお客様に遭遇している。


一回目は耳の遠い魔女。二回目は超方向音痴の魔法使い。三回目は十人の子どもを連れた魔法使い夫婦。四回目は好奇心旺盛の魔女。

そして今回五回目は注文の多い魔法使いだ。

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