第2話 異変の始まり

最初は、ほんの些細な違和感だった。


ケージの扉を開けても、なかなか出てこなくなった。

いつもなら慎重に様子をうかがいながら、それでも最終的には外に出ていたのに。


ベッドの上で遊ぶ時間が短くなった。

以前なら何度でも繰り返していた三角飛びを、一度決めるとすぐに休むようになった。


食欲も、少しずつ落ちてきていた。

ペレットの減りが遅くなり、牧草も以前ほどは食べなくなった。


でも、その日はまだ「ちょっと元気がないだけ」だと思っていた。

寒さのせいかもしれない、そうやって理由をつけた。


けれど、次第に違和感は大きくなっていった。

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