第2話 消えた平穏と準備活動②
事の経緯を話そう。
俺は、高校生活でも部活動、生徒会活動、アルバイトを一切しないと心に決めていた。
誓っていたと言ってもいい。
だから、高校もそれらの活動を一切しなくても良いところを選んだ。
(そのせいで、偏差値が高いか低いかの両極端になったが、当然高いところを選んだ。理由は言わずもがなだ。)
その甲斐あって、1年間は無事で平和で安息に満ちた生活を送っていた。
しかし、2年生に進級するときに理事長だか校長だかが変わったことにより、教育理念もまるっきり変わったらしく、部活動または生徒会活動への参加が校則で義務付けられた。
(生徒の偏差値が高いと教師の偏差値が相対的に下がる法則でもあるのだろうか。と俺は密かに思った。)
そのため、俺はしたくもない活動を強要されることになった。
だから、俺は思った。誰も入らないような部活動を作ろう。部の結成に必要な部員数を下回ったとしても急に決まった校則だ。こちらは守ろうとしている以上、適当に真面目そうな活動目的とかにしておけば、多少の融通ぐらい聞いてもらえるだろう。1年間逃げ切れば、俺は3年生に進級し校則の対象外となり、俺の目的は果たされる。
そうして、3日前に俺は世のため人のため活動するという、達成されることが未来永劫ないであろう目的を掲げ、ボランティア部まがいのものを設立した。(活動目的が学校の評価につながると考えたのか、部室をもらえるという嬉しい誤算があった)
今どきの人間がこんな目的のために部活動に入るわけがないと思っていたし、勧誘活動も全くしなかったので部員は自分だけになると確信していた。
だから、放課後鼻歌を歌いそうになるほど、ご機嫌で部室に歩いていった俺をだれがせめられよう。
部室には、いたのだ。小柄でショートヘアの女子生徒が。
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読んでくれてありがとうございます。
2話目ですね、これを読んでくれた人は1話目に多少なりとも好感が持てたのかな?
それなら嬉しい限りです。ハイオクぐらいのエネルギー源ですね。
またこれからも書くのでよろしくお願いします。
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