第54話

二人の未来が描き出され、三人揃って笑顔になったと思ったのも束の間。




「横の彼、君は妹と本気で付き合ってんの?」




片方口角を引き上げた兄ちゃんにかまされる。


そして俺の事を知ってると言う。



「俺的には君みたいなのが一般人と?しかも女子大生相手?ってのがまず最初の疑問だけど」



助け舟を求めて渚をチラ見してみたけど、こんな時に限って薄情女に逆戻り。

しれっとして、自分には無関係みたいな態度。




こいっつ!

涙溜めてついてきてって縋ったのは誰だよ。

せめてフォローしろよ。




「どっちかって言うと相手にされなかったのは俺の方なんで……、心配されてるようなことは一切ないかと、」




何つう情けない言葉の選択。


完全に間違った。

人生最大の屈辱だ。




それを聞いた途端、渚はプッと吹き出す。

兄ちゃんも一瞬固まった後、同じように遠慮がちに吹き出した。



さすが兄妹。

同じ笑い方しやがる……。



「それは何ていうか……うん。渚がごめんな」


「や、え?同情系っ?!マジか……」



素で笑えねーんだけど。

勘弁してほしい。

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