第27話

途切れた記憶を探すように目が覚めた。

まだ眠いと訴える瞼を上下に動かすと、ここに来た時より薄暗くなっていて、時間の感覚を奪われていることに気づく。



「渚?」


「起きてるよ」



裸のまま爆睡モードに突入した俺に反して渚は緩いTシャツワンピースをまとっていて、もしかして日付が変わったのかと錯覚するほどだった。


「俺どんぐらい寝てた?」


「二時間ぐらいかな。鼾かいて気持ち良さそうだった」



抱き込んでいた枕を手放して起き上がると体がきしむ。

腕を大きく振り上げて体を伸ばすと普段使わない筋肉が伸びる。



「ってぇ……」



俺の歪んだ顔を見てクスクス笑う渚を横目に、立ち上がってバルコニーへ繋がる窓の前に立つ。



「何か着てよ。裸でウロチョロしないで」


「いいじゃん、下は穿いてんだし」



若干見下したような呆れた顔で俺を見る渚に、高層階の開放感の魅力を語ったところで理解されないだろう。



「お前もやってみ」


「やるわけないでしょ」



言い切る前に強い口調で言葉を重ねられて終了。




「もうすぐ11月なのにあちぃーな……」


「そこの窓少し開けたら?」



カーテンの隙間から外を覗くと空があまりにも近くて驚いた。

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