第22話

目を覚ました渚は俺が居ることに酷く驚いていた。


そりゃそうか。

最後に見たのは俺の顔じゃないんだから。


どう取り繕えばいいのか分からず、無理にでも平然を装うしかなかった。




倒れた理由を訊いても渚ははぐらかす。

視線は交差することなくすれ違い、想いが通じ合わない虚無感だけが残った。




変化を強いることはしない。

渚に言ったことを思い出して言葉を呑む。




渚も俺らしくない微妙な変化に気づいていたんだろう。

涙ぐんだように見えたのは気のせいじゃないと思う。



お互いに無理して作られた笑顔はどこか切なくて。

それでも不思議とお互いに支え合ってる気がした。



目を逸らしていたつもりはない。

そうすることで見えるものがあると信じてしただけだ。

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