第2話 好きじゃない!!!!!!!!!!!



「なんで、なんで付き合ってるって言ってくれなかったの!!!!!!!!!」



如月蓮 



私の一個上 学校の先輩であり、家族ぐるみで仲がいい幼馴染だ。

幼い時から彼とはずっと一緒で、小学生の頃までは学校が違くても毎日のように自転車で我が家に来ては遊んで帰った。

でもだんだん成長して、私より小さかった身長は15センチ以上も大きくなった。

家にも頻繁に来なくなったし、たまに会うと私が知っている彼じゃないような気がした。


そして今年、偶然にも私が入学した学校は彼の学校だった。

隣町に住んでいるんだからもちろん彼の噂は耳にしていた。


【隣町の如月蓮は本当にかっこいい】と。


まあ、幼い頃から顔は整っていた。

でももう私の知っている如月蓮ではないような気がして切なかった。


そして、もう一つ、

今年彼の家族は私の隣の家に引っ越してきた。





「いや、その付き合ってないの、今まで言ってなかったのは本当にごめん、、、」


『ただの幼馴染ってこと、?』

「そう、、、、、」



彼女は私を見て笑いだす。まるでこの世の全てを手に入れたように。


『私も友達になれたりしない、、、かなぁ?』


幸せそうに質問を投げかけてくる彼女はやはり、面白い。






『今日、来ないの、、、、🥺』

可愛い絵文字を添えて送られたDM。申し訳なさと苛立ちでおかしくなりそうだ。



「今日お母さん何作ってくれるの?」


『多分、、、ハンバーグ?』


「チーズは?」


『入ってる』




よし、行こう。


『来るって分かってた笑

今日一緒に帰る?部活もなんもないんだけど』


ダメダメ、絶対ダメ。



「いや、友達と帰るから。」





『で、蓮先輩の家、いくの???』

「私の前で如月蓮の話しないで」


『ふーーん、いくんだね、うちらだけの秘密ね笑』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る