第2話

一瞬、沸騰するんじゃないかと思うくらい頭に血が上った。


キミが、キミが私をこんな寒空の下に放り出したくせにッ!


その表情はまるで他人事。


映画のスクリーンを見ているように、こちらの世界は全くの別物だとでも思っているのだろう。


すぐに抗議を唱えたくなるも、彼の冷酷で婉美な笑みの前では無駄だと悟らざるを得ない。


怒りで熱くなった身体も、数秒もしないうちに降り注ぐ雪によって綺麗に鎮火させられてしまった。


残ったのは、どうすることもできない寒さと……激しい後悔のみ。



「おねがい、たすけて……さむい、さむい、さむい……っ」



私はこのまま、寒さにやられて死ぬのだろうか。


もう手足の感覚はほぼない。


頭もなんだか上手く回らない。


だけど何故かキミの輝かしい笑顔だけはよく見える。



「君が望んだことだよ?」



そう口元を歪ませる彼は、雪のようだと思った。



「君が外に出たいって言うから―――」

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