第3話

柔らかいのに冷たくて、私の感情は一切無視して容赦なく降ってくる。


それはとどまることを知らず、いずれ私の身を覆い隠すほど積もるのだろう。


ああ……その重さに、窒息してしまいそう。



「ごめ、んなさい……もういわない、から……」



私はせいぜい、その中でも息ができるようにもがくことしかできない。


その牢屋から出ることができたとしても、結局雪はどこにいたって降り注ぐのだ。



「ふふ」



―――私のか細い声なんか届くはずがないのに、彼はガラス越しに満足そうな笑みを浮かべた。


ガチャガチャとただの窓にしては異常な数の鍵を外し、ほんの少しだけ窓を開ける彼。


刹那、その小さな隙間から身を溶かすような空気が流れてきた。


いつ凍ってもおかしくないほど冷え切った私の身体は、反射的にその温度を追い求める。


―――それは、禁断の果実。一度誘惑に負けたら、もう二度と戻ってはこれない。

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