第3話
柔らかいのに冷たくて、私の感情は一切無視して容赦なく降ってくる。
それはとどまることを知らず、いずれ私の身を覆い隠すほど積もるのだろう。
ああ……その重さに、窒息してしまいそう。
「ごめ、んなさい……もういわない、から……」
私はせいぜい、その中でも息ができるようにもがくことしかできない。
その牢屋から出ることができたとしても、結局雪はどこにいたって降り注ぐのだ。
「ふふ」
―――私のか細い声なんか届くはずがないのに、彼はガラス越しに満足そうな笑みを浮かべた。
ガチャガチャとただの窓にしては異常な数の鍵を外し、ほんの少しだけ窓を開ける彼。
刹那、その小さな隙間から身を溶かすような空気が流れてきた。
いつ凍ってもおかしくないほど冷え切った私の身体は、反射的にその温度を追い求める。
―――それは、禁断の果実。一度誘惑に負けたら、もう二度と戻ってはこれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます