第17話
――…翌日、コークスとクッキーが、スカイの家の近くまで来ていた。
「電話しても出ない?」
と、コークス。
「うん。夜の10時過ぎでも、出ないの。
スケッチしに行って帰って来たって、そんなに遅くまでいないってこと、なかったの。
だから、古い電話が壊れたのかと思って」
コークスとクッキーは、スカイの玄関の前まできた。
ベルを鳴らす。
「いないみたい。」
クッキーが、ドアノブに手をかける。
すると、
「あ・・・」
ノブが物理的に壊されているのが分った。
「スカイ!!」
入ってゆくと、その不安は、的中した。
家の中は、一部壊されている。
クッキーは、両手で口元を押さえた。
コークスも、青ざめた。
ふたりは、無口のまま、ベッドから風呂場まで、スカイをくまなく探した。
「何かの事件に巻き込まれたようだな…。」
コークスは、怯えているクッキーの頭をなでた。
「シティーポリスを呼ぼう。」
「警察?」
クッキーは、コークスの服の袖を引っ張った。
「だって、警察は…スカイのお父さん達を連れていった保健所に、何も言わなかったじゃない…」
その言葉で、コークスは、胸が痛くなった。
ぐっと こらえ、
「オレ達じゃ、無理だよ。」言うと、クッキーは、
「スカイが、保健所に連れていかれたとしたら…?」
コークスは、はっとしてクッキーを抱きしめた。
「それはない。絶対ない。」
クッキーは、コークスに、
「あ…ごめんなさい…こんなこと、言うんじゃなかった…。」
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