第18話

そして、「エメラルドに報告しに行こう。」

と、クッキーは、だんだん気を持ち直していく。


コークスは、クッキーより少し不安が強くみえる。

何も受け答えがない。


「エメラルドのうちに行こう…!」

「あ・・・、ああ。」

小さなクッキーは、コークスを引っ張ってゆく。

やがて、ふたりは並んで歩き始めた。



…十数分歩くと、あの大病院が見え始めた。

エメラルドに会うと、2人は、一部始終をエメラルドに話した。


エメラルドは、目を閉じて考え始めた。


「ポイズンベアーズ…」

ひと言 言うと、

「それって、窃盗団…って話だよな…」

コークスも、思いだそうとする。


「捕まったの!?ポイズンベアーズに…」

クッキーは、続けて

「ポイズンベアーズなら、新聞とか雑誌に出てるよね。高価な美術品を狙って、裏で売り買いしてる窃盗団。」


3人は、目と人差し指を合わせた。

「本だ!!!」


エメラルドは、

「あの本を、オレ達が見たの知ってるのって、この間、盗み見した窓ぎわの誰かだよな。それが、ポイズンベアーズの一味だとしたら?」


窓をシャットアウトするエメラルドは、続けて本を持ってくる。

「スカイ、きっと何か見たんだよな。

相手が窃盗団だとすると、スカイが本で見たものって、高価な美術品の…地図とか、ありか って予想するのが、自然だよな。」


コークスは、

「本には、そんなこと書いてあるって、はっきり分かるのか?」

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