第26話  第一次母性対戦 ちはる無双〜ママっ子純情

 母さんはめぐりの両手を熱く握っている。

 熱い眼差しもむけている。


「歩夢ちゃんに可愛い奥さんができたのね!」


「これからも末長くよろしくお願いします、ちはるお母様」


 めぐりはにこっと微笑んだ。 

 かなり落ち着いた様子で安心感がある。


「めぐりちゃん、本当美人になったわねぇ、撫でていいかしら?」


「いいですよっ」


 母さんはめぐりを撫でている。

 めぐりの方はというと、ただニコニコしていた。

 鈴奈がジト目を向けていた。


「母様は撫でるの好きですわね」


「鈴奈ちゃんも撫でさせて!」


「お好きにどうぞー」


 鈴奈は頭を伸ばして、撫でられにいく。

 目を細めてなんだか気持ちよさそうだ。

 心を許した相手には鈴奈はかなり甘えん坊だ。


「歩夢ちゃんもこっちおいでー」 


「なんだよ、母さん」


 母さんの元に近づく。

 すると鈴奈は離れて、めぐりの元に向かう。


「めぐりねぇ様」


 鈴奈がぎゅーして欲しいと両手を広げている。

 めぐりが鈴奈のそばにすぐ近づく。  


「よしよーし」


 鈴奈がめぐりにぎゅうと抱きついて、めぐりの胸に顔を埋めている。

 最近、鈴奈はめぐりに甘えまくってる。


「ふみゅー」


 鈴奈が気持ちよさそうに目を細めている。

 人を甘やかす分、甘やかされたいんだろうか。

 さっきので甘えて足りなかったのかよ。

 うん、鈴奈はもうめぐりがいないとダメだろ。

 お前は結婚できないんじゃないのか?

 余計な心配をしたくなってしまう。


「鈴奈ちゃん、今日も可愛いね」


 めぐりもとにかく嬉しそう撫でている。

 この2人、実の姉妹より仲良いんじゃないか?

 めぐりもやたら鈴奈のことが好きだ。

 剣ができるもの同士何か通じ合うものがあったのだろうか。


「ふぅーん」


 母さんがニマニマとしている。


「歩夢ちゃん、めぐりちゃんに撫で撫でされたいんでしょ、ママが代わりに撫でるわ」


「えっ、ちょっ!」 


「よしよーし」


 あぁー癒される。  

 さすが母さんだ。


「はっ」


 俺の意識が現実世界に戻った。

 すぐに気づた。

 めぐりと鈴奈がジト目を俺に向けている。


「めぐり姉様、やはり兄様はマザコンを治すべきでは? 私のバブみを持ってしてもダメでしたので」


「抱月母刀かなぁ」


「そうですね」


 鈴奈はめぐりに抱きついたままだ。

 なんで分かり合ってるんだよ。


「あらっ、バトルが匂いがするわね! 負けないわよぉ〜」 


 母さんは非常に楽しそうである。

 

「歩夢ちゃんに撫で撫でしてってどっちの方が歩夢ちゃんに決めてもらおうかしら?」


 不適な笑みを浮かべながら、めぐりに母さんは視線を送る。


「いいですよ」


 めぐりも自信ありげだった。


「歩夢くんのママは私ですから」


「めぐりちゃんは幼いママなのねっ! 略しておさママ!」


「そうかもですね」

 

 めぐりは母さんのテンションに動じてない。


「あらっ、幼馴染のママでもあるのね、やっぱりおさママだわっ! きゃあー!」


 母さん、楽しそうだなぁ。


「鈴奈ちゃん、じゃあこれが終わったらまた撫でるから待ってて」


 めぐりが鈴奈を名残り惜しそうに撫でた。

 鈴奈は満足げな笑顔を浮かべる。


「はいっ、ファイトです、めぐり姉様」


 鈴奈は手をひらひらとさせていた。

 めぐりが俺のすぐそばにやってくる。


「歩夢くん」 


「うん」


「撫で撫でするね」


 めぐりに俺はそういって撫でられた。

 すりすり。

 そんな髪が擦れる音がする。


「めぐりかなぁ?」


「歩夢くん」


 めぐりにじっと目を見つめられる。

 え、嘘をついたつもりじゃないけど。


「気持ちよさそうじゃないよ、鈴奈ちゃんジャッジして」


「これはちはるお母様ですね」


 鈴奈がピシャリとそう告げた。

 どうやら、俺は母親に撫でられた時の方が気持ちよくなっていたらしい。


「あらぁー、勝っちゃったわ、めぐりちゃんいつでも挑戦待ってるわよ」


「次は勝てますから」


 めぐりはあまり悔しそうじゃなかった。

 俺は今日改めて自分のマザコンが無意識レベルであるかもしれないと気づかされたのだった。


◆◆◆あとがき、お礼、お願い◆◆◆


ここまでお読みいただきありがとうございます。


というわけで、ちはる母様お強いという回でした。


もし、


鈴奈ちゃん、すっごくかわいいです。


めぐりちゃん、可愛い


ちはる母様、お強い


と思ってくださいましたら、


♡、☆☆☆とフォローを何卒お願いいたします。


レビューや応援コメントを書いてくださったらできるだけすぐ読みますし、返信も速やかに致します。


次回は貫徹じいさんが登場します。

歩夢くんの運命は一体どうなるのか!


公開日は5月24日6時頃です。


お楽しみに!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る