第9話





 皆さんごきげんよう。



 学校からの帰り道ってとてもテンションが上がるものですよね(自分だけ)



 現在、俺はというと……






「さぁ、さっさとあの女との関係を吐けい」


「道端でやることじゃないよね!?」






 道の端こっの方で未夏には詰め寄られていた







「分かったから、早く解いてくれ…これ以上はもう…」


「ふん」




 ごみのように投げ捨てられる俺。通行人は何事かと驚くが、誰も気にしないふりをした。




 ………決して未夏が怖かったからではない。




 初めてだよこんなにも熱烈なアプローチ・・・



 一歩間違えてたらお陀仏だったね☆




 にしても痛すぎる





「流石にここじゃあれだし、近くのカフェにでも行こうか」


「最初からそうしろよ・・・」









 1年前まで、虫が怖いと言うぐらいの女子だったのに・・・







 ◇






 事のあらましを伝え終わると




「なんだ、そういうことだったのね。ちょっと早とちりしちゃってて…ごめんなさい」


「もういいよ。というかパフェおごらせたくせにあんま反省の心が見えないのなんでしょうね」




 ジト目を向けるもどこ吹く風と気にせずパフェ食ってる。




 ちなみに今食べているパフェ、なんか期間限定のものであるらしく、色々フルーツが乗っている・・・実は結構気になっていたものだ。もう当分食べれなくなったのに悪びれもせずパクパクと。あぁ、俺の1200円よ。姫の気分を直すのには役立った。諦めよう・・・





 そうして数分




「圭、これさ…ちょっと多いから食べてよ」


「やだね」


「どうしてよ!こんな美少女の食べかけなんて数万の価値はすんのよ!」


「アホがお前のやつなんて昔から当に食べたわ。残念美少女め」


「ナニカイッタカナ?」


「いえなんもないっす」



 危ない危ない。つい、心の声が出ちゃった。よしさっきのお返しだ




「でも、未夏が食べさせてくれんなら別かもな〜?」




「ッ〜!!」




 未香は咄嗟に叫びそうになるのをこらえ、顔を赤くした。




 ふん、コレで少しはやり返すことができたかなと笑みを浮かべていると




「そんなに言うなら食べなさいよ」


 


 パフェがのったスプーンを差し出してきた。




「い、いやあれはちょっとした言葉の綾というか…」


「あれれ~。さっきまで余裕ぶってたのにいざ責められたら弱いのかなぁ。やっぱ恥ずかしいかな?」




 こいつうぜぇー。良いだろう強者の余裕見せつけてやるよ。




「いいよ。食べるよ」


「え、ええ。い、良いわよ。ほらあーん」


「あーん…」






 多分甘かったのだろう(空気が)。





 少し照れくさい気持ちになり味が感じられなかった。ちょっと気まずい雰囲気が流れる。そして周りの人から生暖かい視線を受け、とても居た堪れなくなった。





「そ、それじゃ」


「う、うん。奢ってくれてありがと…」




 そして二人は別れ、それぞれ帰宅の路についた。

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