第4話 2月24日 主様・天拝家に登場

香ばしい食パンとやらをごっくん。???

脳内がまたクルクル回りだした。

食パンがお腹の中に入る。

チーンと金色の光の音が家中を走った。

ミチザネの目の色がブルーに変わる。

お母さんが小声で「お帰りなさいませ。

ミチザネ様。」とつぶやいた。

「お母さんじゃあ、学校行くね。」

「はい。行ってらっしゃい。」

「シノねいも遅刻するぞ。

それに朝から食パン3枚は食べ過ぎだぞ。

太り過ぎで彼氏にびっくりされるぞ。ハハハ。

じゃあ、行ってきまーす。」

僕は玄関を出た。

シノねいが「お母さん、ミチザネいつも通りね。寝起きの時はさすがに別人みたいでびっくりしたけど。」

「そうね。夢でもみてたのね。

それよりシノ、あなたも急ぎなさい。

高校受験合格していても、

3月中学を卒業するまでは中学生。遅刻は感心しませんよ。」

「はーい。」そうしてシノも急ぎカバンを持って学校へ。

お母さんは玄関に出た。

表札に金色に光、梅の家紋。

「ミチミチ様がお越しになりました。」

ミチザネの命日2月25日近くになると、

この天拝家にはミチザネが延喜の夜から時空を越えてやってくる。

今年もこの季節が来た。

令和でミチザネは小学5年生をすることとなる。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る