第6話
一方その頃、革命軍第38隊(クーロンちゃん達が所属する部隊です)防衛ライン最前線では……。
だだだだだだだ……←銃声です。
「( >д<).;':ハックション!」
「隊長! 風邪ですか?!」
「アァ、大丈夫。
私のことよりも戦局のほうが重要だ……。首尾のほうは?」
「ハッ!
帝国軍は混乱しており、コチラが戦場を掌握している状況ですッ! ……スゴイですよ! この戦線の戦力差は歴然で、帝国軍が圧倒的に有利だったのに! これも隊長の的確な判断と指揮のおかげです!」
「最後まで油断するな……。
戦場において最大の敵は、恐れに飲まれることではない。むしろ、恐れは主に危機を知らせるシグナルだ。良好に生物としての機能が働いているともいえる。
戦場の最大の敵は……その機能が切除され恐れが麻痺した時、つまり奢れなのだ。奢れに我を忘れた状況は、例えるなら、羽をちぎられた鷹が、それでもむりやりに狩りをするようなもの。羽をもがれ、墜落していることにも気づけない。アドレナリンは死神から目をそらす絶世のスパイスだが、彼らの鎌の刃の冷たさも認識できなくなるのだ。
油断大敵。
優勢な時こそ、理性では気づけない戦場の風の推移を機敏に嗅ぎとる必要があるのだ」
「……( ̄^ ̄ゞはっ!
隊長の含蓄に富むお言葉、非常にしみいり、我々に勇気を与えてくれます!
ですが……ゆえに無理はしないでください><隊長は我が隊の要です! お風邪のようなら、もっと後方にお下がりになっても……」
「なに、おそらく私の仕事の遅さに、クーロン様が文句のひとつでもいったのだろう。私もまだまだだな……精進せねば」
「……お言葉ですが隊長!
私は……あの方に隊長が頭を下げる理由がわからないのですが……」
だだだだだだだ……←これも銃声。
「……若いな、君は」
「は、はぁ……」
「あの方は最高の指揮官さ……。
『頑張って死んでこい』
なにもいわないが、いつもその目で私にそう語りかけてくる……。
人間は理性的でやさしい動物だが、戦場においてそれは不要だ。クーロン様はそれをよく理解している。
私はそうはなれない……。
……私は弱いのだ」
「隊長……」
だだだだだだだ……←銃声のつもり。
「ゆえに弱い私は、こうして前線にでて銃の引き金を引くことしかできないのだよ」
場面はふたたび、クーロンちゃんのいるレストランに戻るのですが……
だだだだだだだ……←銃声だよ♡
「きゃああああ!」
パリンパリンパリン!←窓ガラスが銃弾で破砕する音。
「死にたくなければ全員うごくな!
この店は帝国軍独立小隊『煉獄の狼』が占拠した!」
レストランはただいま、帝国軍のゲリラ攻撃を受けていた!
「民間人の命に興味はない。この店の有り金をすべて出せ!」
だだだだだだだ……←銃を鳴らしてます。
帝国軍の兵士と銃声にこわがり、店内の客は混乱状態に陥った。
て、帝国軍の攻撃だー!
誰か助けてー!
私、まだ死にたくなーい!
ハ! 待てよ、そういえば今この店には!
そ、そうよ! 今この店にはクーロン様達がいらっしゃるわ!
はん! クーロン様がいる時に来るなんて、運のねーヤツらだぜ!
「クーロン? だれだ、そいつは……」
客のぶきみな士気の向上をかんじとり、警戒した帝国軍のリーダーは、銃をおろし、店内をみわたした。
その頃、銃声にビビったクーロンたちは、
「たたたた大変よクーロンちゃん(;´Д`)
店が帝国軍に占拠されちゃったワ!」
「ここここ怖いよー血亜ちゃん( ;꒳; )」
机の下に避難して(*>ω<)ω<*)ぎゅ〜♡と抱き合いながら、カタカタ震えていたのですが……
「( ºДº)/オイ
クーロンとかいうヤツ!
腕に自信があるのか?
いるなら俺と勝負しろ!
出てこねーなら、客を殺すぞ!」
「え! なんか呼ばれてる!」
「クーロンちゃん!
がんばっておいで( *˙ω˙*)و グッ!」
「血亜ちゃんは来てくれないの?!」
「だって血亜呼ばれてないも〜ん♡」
「軍神パトリシア(笑)
のヘタレ!><」
「軍神パトリシアの血亜♡リーディングをみよ!
(っ`・ω・´)っフレーッ!フレーッ!
クーロン!
(っ`・ω・´)っがんばれがんばれ
クーロン!
(っ`・ω・´)っちあちあにしーてあげる♪
あ、よいしょ!」
血亜お得意の『血亜♡リーディング』が炸裂!
皆もダンスアプリで踊ってね♡
(……相変わらず、
「そ、そんなテーブルの下の最奥から応援されても、説得力ないよー( ;꒳; )」
「テーブルの下の最奥から愛を叫びながら待ってますよおおおお(・ω・≡・ω・)」
帝国軍小隊のリーダーによばれ、クーロンはすごすごと出てきたのでした……。
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