▷文書5:昨年末の「大崩壊」
まずは、年末に復活された「あの人物」とのコメントを目にした参加者の一人から「幸崎の人格」に疑問があるとして、感想の保留を申し出てこられたお話です。
と、申しますのも――。この時のやりとりをご覧になった「ある参加者さま」が、「幸崎の人格を100%信用できない。相手の方にも言い分があるのではないか」と仰り、感想の「保留」を申し出てこられたのです。「いまの幸崎から感想をもらっても、もう素直に喜べない」とのことでした。これについては、私からはどうすることもできません。なにをすれば「信用」とやらが回復するのかも不明である以上、「わかりました」と返す以外にないんですよね。そもそも、私の企画文を読まれた方ならば、幸崎の人格が「真っ直ぐ」であるとは思わないでしょう。捻りに捻じ曲がった説明文を書いておりますからね。最初から「信用」など皆無であるはずです。私の「真っ直ぐ」は、作品の中の登場人物にしかありません。彼らは本当に真っ直ぐです。
はい。結果的に、この方とも決別することとなりました。私の好みである哲学を題材とした抽象的な作品であり、その内容は非常に素晴らしく、生涯をかけて読み続けたい作品であるとも感じておりました。いまでも情景が目に浮かびますからね。
しかしながら、もう訪問することは迷惑であろうと感じ、フォローも解除させていただきました。カクコン期間中に投稿しようと用意していたレビューの下書きも消去しました。この時、ちょうどカクコン開始ということもあって、これまでの感想を投稿した作品のレビューを順次投稿しようと準備していたのです。それも一連の「大崩壊」によって精神がダメージを受け、実行することができなくなってしまいました。
加えて、これらの事象に引き続き、まったく同じタイミングで、私の代表作である『ミストリアンクエスト』を★9の頃から応援しつづけてくださったユーザーさまが、カクヨムからの引退コメントを投稿され、その数時間後にアカウントを削除されてしまわれたんですよね。その方は実生活が非常に切迫しておられるらしく、1年ぶりにカクヨムを開いたものの、もう次回がいつになるのかわからないために「最後にする」とのことでした。以後は、この方を「恩人さま」と呼ばせていただきます。
恩人さまはご自身の近況ノートに最後のメッセージとして、私の作品に対する思い出を語ってくださいました。最後まで読めずに申し訳ない、最大の裏切りです、と。私は「本当にいつでも良いのでお待ちしております。いただいたコメントやレビューは今の私の心の支えとなっておりますので、できればアカウントだけは残していただけると嬉しいです」と、当時の精神状態もあって、どこか自己都合に偏ったコメントをしてしまったんですよね。そして、その数時間後、その恩人さまは綺麗さっぱりアカウントを消去され、私の支えだったコメントやレビューもなくなりました。
特にレビューは私がカクヨムを去りかけた際の「最後の支え」ともいうべきもので、「いつか恩人さまが読んでくれるのだから、なにがあろうと執筆を続けよう」としがみ付いていたものでした。その時に頂戴したレビュータイトルを拝借し、『ミストリアンエイジ』の最終話のエピソードタイトルにも使わせていただきました。この『ミストリアンエイジ』は『ミストリアンクエスト』の過去の世界の物語であり、熱心に『ミストリアンクエスト』を読んでくださる方へのファンサービスとしての要素がふんだんに盛り込まれております。まさに恩人さまへ捧げる作品でした。
しかし、その願いは叶うことなく、すべての証は失われてしまいました。タイミングから察するに、もしかすると恩人さまは私の最新の近況ノートで行なわれていた「あの人物」とのやりとりを目にされたのかもしれません。相変わらずのトラブルに見舞われている幸崎に、今度こそ嫌気が差してしまったのかもしれません。これだけ何度もトラブルに遭うということは、私にも問題があるのは明白ですからね。
『ミストリアンエイジ』の改稿を行なう際には、内容の一部とエピソードタイトルの変更を予定しております。カクヨム外の、アルファポリスでの投稿が滞っているのは「これ」が原因なんですよね。カクヨム版をそのまま投稿することができなくなったので手を加える必要があるのですが、その時間も余裕もありません。
さて、この大崩壊に直面し、本来であれば精神的にも塞ぎ込んでしまうところだったのですが、今回は違っておりました。この瞬間、私の中に「宗教」が目覚めたのです。――はい、怪しい話ではありませんので大丈夫です。勧誘するつもりはありませんし、これは私だけの「宗教」ですからね。誰にも譲りませんし、譲れません。
その時に執筆した作品が『宗教の必要性について』というエッセイですね。これも以前の自主企画参加作品と同様に、トランス状態で一気に書きあがりました。
これまでの私は「だれか」や「なにか」を精神的な支えとしておりました。そして、その結果、それらが「なくなってしまった」際に不具合を起こしてしまったというわけです。しかしながら、この時は私自身の中に「宗教」という概念が誕生してくれたというわけです。これは上手く言語化できません。「なにか」や「だれか」ではなく、まさしく「宗教」としか呼称できない概念なんですよね。
はるか昔にプレイしていた『ゼノギアス』というゲームの中に、「信仰とは与えられるものではなく、内から芽生えるもの」という台詞がありまして。「いえ、わたしは遠慮しておきます」に比べると地味な台詞なのですが、私にとっては常に頭の片隅に引っかかったままの言葉でした。この作品も哲学や心理学、神学等の要素が非常に強い作品ですので、これがゲームオリジナルの台詞なのか、なにかの引用なのかはわかりませんが――。ついに意味を理解することができましたね。
おそらく、私の中に「信仰」が芽生えたのでしょう。それが私にとっては「宗教」という、何と呼ぶべきかもわからない概念だったというわけです。これを手に入れたことによって「カクヨムを閉じる」という最悪な結果は回避でき、その後も『感想企画:1』を続けることができました。
そして、年が明けて2025年、1月16日。『感想企画:1』の満了を以って、すぐさま『感想企画:2』がはじまりました。
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