第2話 イトとの出会いとファンネーム決定

「な、なんでぇ、なんで猫耳生えたのぉ」


 "かわいい"

 "かわいい、ちょっと布教してくる"

 "かわいい、ワイも布教してくる"


「布教してくれるのは嬉しいけど…恥ずかしいよぉ」


 ほんとになんでこうなっちゃたのぉ~


「きゅう!」

「うぉぉ!なんか凸ってきた!なにこの子!かわいいぃ!見た目的にホワイトタイガーかな?」


 急に目の前に現れたのはさっきのバリスタタイガーの十分の一くらいのサイズのホワイトタイガー、しかしなんかぷかぷかと浮いている


「ペットにしてもいいかな?いいよね!」


 "いやいやいやモンスターかもしれないんだよ?"

 "かわいいからいいんじゃない?まぁ国が許してくれるか知らんけど"


「きゃーめっちゃすりすりしてきてくれるぅーかわいいー最高!」


 かわいい動物(おそらくモンスター)を愛でていたから忘れていたがここはダンジョンなのだ、つまりこんなところに警戒心がかけらもない人がいるとどうなるかというと


「うぉぉ!びっくりした、二体目のバリスタタイガー!?」


 このようにそこら辺のモンスターに見つかるわけである


「ロッドあるから魔法使えるかな?」


 ”そんな簡単に使えたら誰も苦労しないよ”

 ”そもそも魔法スキル珍しいからメインで使ってる人見たことないんだけど”


「えい!あ、なんか出た」


 ”初めてダンジョンに入った人が魔法を使えるわけ…………使えてるぅぅぅぅぅ(#°Д°)”

 ”なんか出たww”


 ロッドの先からなんかでかい魔法陣が展開されて、黒色の極太レーザーが放たれた、レーザーが通った道には黒く焦げた直線が……


「うぉぉぉ!かっこいいぃぃ!」


 "かっこいいけど破壊力エグない?"

 "これさどこまで続いてるの?わんちゃん他の冒険者まきk……うわっなにをする"


 凄い破壊力に驚いていると、ダンジョンアニマに通知が入った


「お、レベル上がったみたいんじゃあステータス確認しよっと、一回カメラきるね」


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 愛甘珠莉【あいあましゅり】LV:7


 ランク:F


 MP:3572


 スキル:所持数3


『ヴァンデットリー・ダーク』(消費MP1650)

 暗黒の極太レーザーを狙った方向に放つ技


『ホープ・オブ・ライトロード』(消費MP25~)

 消費したMPによって発生する光の球の数と威力が増減する技


『世界樹の導き』(消費MP6174)(武器『世界樹に害なす魔法の杖レーヴァテイン』固有スキル)

 周りの全ての生命力を高め、使用者に世界樹を宿す、また■わ■の時世■■の■■に■■する■ィ■■ヴ■■を破壊することが出来る




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「うぉぉ、すっごい!すっごい!レベル上がってるし、スキル増えてる!あ、カメラ戻しますね」


 "どうだった?"

 "スキル増えてた?"


「さっきの極太ビーム、スキルでした!『ヴァンデッドリー・ダーク』ってやつ」


 他のスキルについては秘密でいっか


 "あの人気解説系配信者『解説したい』さんが必要魔力量多すぎてまともに使えんって言ってたやつか"

 "消費魔力確か1650だっけ?めっちゃ多いよね、俺は持っててもそのスキル使えないなぁ元々の魔力量たりん"


「あとあとこの杖、名前があったらしくて『世界樹に害なす魔法の杖レーヴァテイン』って、言うらしい、かっこよくない?」


 "レーヴァテイン……北欧神話のやつじゃん"

 "レーヴァテインwゲームとかの最強武器の類じゃん絶対w"


「じゃあステータス確認したところでそろそろ配信終わろっかな、バイバーイ布教よろしくねぇー」


 "乙〜"

 "バイバーイ"

 "初配信乙"


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 配信が終わり、そろそろダンジョンもでて帰ろうとした、タイミング、後ろに気配を感じら振り返ると、さっきのホワイトタイガーがついてきていた


「あのその後ろのは……?」


 ダンジョンの職員が話しかけてきた、そりゃあそうかこの子浮いてるし、ダンジョンから出てきたし


「この子、懐いちゃってそのままついてきちゃったみたいです、可能ならこの子飼いたいんですけど大丈夫ですか?」

「すみません。少し上に確認とってきます」


 そりゃそうか、多分この子モンスターだし


「確認取れました、先ほど飼いたいと申し上げていたホワイトタイガー、正式名称メメンタリーホワイトタイガーの飼育に関してですが、飼育に関する許可を取る必要はありません、危険性もございませんので安心してください。随分貴女に懐いている様なので是非飼ってあげてください。」

「ありがとうございます、めいっぱいかわいいがりますね 」

「是非そうしてください」


 そういえば誰も猫耳としっぽ、誰にも突っ込まれなかったな…よかった…


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 今日も誰もいない家に帰る、別に両親がいないわけではない、高校が家からめちゃくちゃ遠いせいで一人暮らししているだけ、寂しくないわけじゃないけどもう慣れた、でも今はこのホワイトタイガーちゃんがいるから寂しさはかけらもない


「君、今日から家族になるんだから、名前欲しいよね」

「きゅう!」

「ホワイトタイガー…ホワイト……ワイト……イト!ねぇ!君!イト、イトはどう?」

「きゅう!」

「うんうん気に入ってそうだね、今日からよろしくね!イト!」


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 #2 ダンジョン二回目!お散歩しながらちょっとした報告とファンネームとか決めたい! #新人ダンジョン探索者#猫耳系配信者 同時接続数25人


「始まりまった!猫耳系配信者のシュリだよーって挨拶これで大丈夫かな?」


 "大丈夫だよ今日もかわいい"

 "初見です、かわいいですね"

 "初見やで、その猫耳本物?"

 "同じく初見なんやが横の子もめっちゃかわいいな"


「初見さんありがと~んでこの子のことで色々と報告があって、この子メメンタリーホワイトタイガーっていう種族のモンスターなけど、ダンジョン省の方からこの子は危険性がないからお好きに可愛がってね、って言われたので昨日の夜から私のペットです」


 "モンスってペットに出来たんだ"

 "ホワイトタイガーちゃんのお名前を聞いてもよろし?"

 "世界樹の枝といい、メメンタリーホワイトタイガーといいこの子はなんでそんな奇跡的な確率を引き当てるんでしょうねぇ"


「メメンタリーホワイトタイガーちゃんってそんなにレアな子なの?あ、この子の名前はイトって言うんだよろしくね」


 "レアなんてもんじゃない、まずメメンタリータイガーがバリスタタイガーの周辺に大体五万分の一くらいの確率で出て来て、その上でそのメメンタリータイガーの突然変異個体であるメメンタリーホワイトタイガーはダンジョン外と同じ確率の十万から百万分の一、つまり大体五百億から五千億分の一を引き当てた事になる"

 "超博識ニキいて草"

 "まってwwシュリちゃんバグレベルの確率引き当ててるじゃんww"

 "あと生まれてもダンジョン外のホワイトタイガー同様に狩が下手だからあんまし生きられない"


「じゃあここにいるリスナーのみんなはイトの為の非常食になるとかどう?ファンネームは非常食!」


 "まぁこんなに可愛いイトちゃんに食べられるならありかも?"

 "非常時じゃなくてもいいから食べられたい"

 "イトちゃんに食べてもらう=必然的にシュリちゃんに会えるってことぉ!"

 "非常食やります、やらせてください"


「じゃあ決定!いえーい!どんどんぱふぱふー」


 その後、非常食達との話し合いにより、配信タグは『#シュリの狩場』に決まりその日お散歩配信は終わった、ちなみに今回もモンスターは出てこなかった、悲しい…


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~読んでいただきありがとうございます。

感想や、改善点、たくさん待っています。☆と♡ぜひ付けていただけると嬉しいです。ついでに現在同時執筆中の別シリーズも見て下さると嬉しいです~


あとがき

消費MPはバランスとか考えて設定しました、『世界樹の導き』の消費MPはカプレカ数です、分かったそこのあなた厨二病を患ってますよね?あとルビ無しで『世界樹に害なす魔法の杖レーヴァテイン』を読めたあなたも厨二病を患っているでしょう、今更ですが、この作品は神話をテーマとしています。もしかしたらみんなの好きなエジプトの神とか日本神話のあの神とかが出てくるかも!

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