ホテル行っていい?
「……ふっ、」
呼吸をするのがやっとで、乱暴におとされたキスはすぐに深いものになっていく。
「や、ダ……イ」
半分抱えられながら路地の端に寄って、何度も何度もキスをした。
これ以上はマズイ……。
頭では分かっているのに、アルコールと甘い吐息と魅惑的な余韻が邪魔して私の自制心が上手く働かない。
「……んっ、」
唇が離されるその瞬間に、息をするのが精一杯だった。
「あ、待っ……」
背中に回されて滑り落ちてくるその大きい手が服越しに上下に動かされれば、身体全身が熱を持っていく。
「ホテル、行ってい?」
「……」
頷いたかは覚えていないけど、足元が覚束無い身体をダイに預けるしかなかった。
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──────────────
ドアが乱暴に閉められて、すぐに深いキスが再開される。
「ダ、ダイッ……や」
「何で、ここまで来たんだよ……」
ダイからも余裕の無い息が漏れたのが分かった。
そのまま押し倒される様にベッドへと移動して、何度も背中を撫でられる。首筋から滑り落ちる様に舌が這われるから、もうどうでも良くなっていく。
「ん、や……」
あとは全部、自分自身の動物的本能に任せて──。
「……んっ、」
官能的で艶やかな刺激を受ければ、私の自制心なんてどっかいってしまう。
「あ、や……」
「"や"じゃねぇだろ?」
「んっ、」
「こっち向けよ!」
どうでもよくなってしまう位に、身体全体に熱を帯びていった。
「そ、そこは駄目!」
「駄目じゃねぇだろ?」
「や、ちょっと……」
「黙ってろって!」
絡められるダイの熱い舌に、お互いに上がる吐息。
「っんんん!!」
「……はっ、ヤバッ」
「……っ、」
「めっ、ちゃ気持ち……」
私の瞳にうつるのは今日はじめて見る部屋の天井に、溜め息混じりのダイ。
眉間に皺を寄せる顔は色気を増して、今まで見たことの無い表情にぐっと胸が締め付けられる。
「やっ、あ……!!!」
激しく止まらない腰の動きに、おかしくなりそうな位に頭が真っ白になっていった──。
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