第6話
隣で横わたっているお姫様の髪を、手ぐしでゆっくり解いてゆく。
綺麗なストレートヘアは、一度もつっかえることなく、手の指の間を通り抜けていった。
どんなに俺が髪に触れようと、起きる気配すらない。
……かわいいなぁ。なんでこんなに無防備なんだろ。
「りーこちゃん。朝だよ、起きて。」
もう少しこのかわいい寝顔を見ていたかったけど、いつまでも寝ていられるのも困るのでお姫様を起こすことにした。
「りーこちゃん。起きてってば。」
ふわふわのほっぺたを軽く摘まむと、うう…と小さく唸ってゆっくりと目が開いた。
……その瞬間を見計らって彼女の身体に馬乗りになる。
「……!!」
「おはようりこちゃん。ごめんね、びっくりさせちゃった?」
「……え……なんで…?」
「あれれ?昨日のこと覚えてないの~?そっか、いっぱいお酒飲んだもんね。二日酔いしてない?」
「……春…くん?ここ…どこ……?」
「え、どこって何?俺んちに決まってるじゃん。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます