観測者たちが見つめる、世界崩壊の真実とは。

物語は、列車の中の少年と少女、そしてそれを俯瞰する「上位世界」の観測者(紳士たち)の視点が交錯して進みます。

なぜ世界は壊されなければならなかったのか? 少女を少年に託したのは誰なのか?

「異形の紳士」や「可憐な淑女」といった観測者たちの思惑が絡み合い、単なる異世界転生モノとは一線を画す重厚な謎が提示されます。
デジタルな用語と幻想的な描写が混ざり合う、不思議な手触りの導入部。

この先、少年と少女が辿り着く「残された領域」で何が待っているのか、続きが気になって仕方ありません。

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