「英雄」と「聖女」が隠れ住んだ村で、伝説は終わり、そして始まる。

冒頭から描かれる凄惨な破壊と、その元凶である「狼王」の圧倒的な存在感に引き込まれます。

単なる村人だと思われていた両親が、実は剣を振るう「英雄」と祈りを捧げる「聖女」であったことが示唆される展開が熱い!
母が最期に残した祈りと、父が見せた騎士としての矜持。

かつて世界を救ったかもしれない二人が、今度は我が子を守るために振るう力。
その描写の美しさと儚さが秀逸です。
生き残った少年・タイムが、この偉大な両親の血を受け継ぎ、どう成長していくのか。
壮大な冒険の幕開けを感じさせる、力強い話です。

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