第13話 ハン・ガン『回復する人間』

 短編集を買いました。昨年ノーベル文学賞を受賞したハン・ガンさん。過去のノーベル受賞した方の作品も読んでいきたいなと思っているのですが、とりあえず読んでみたいなと。


 まだ第1話を読み始めなのですが、この方の文章(日本語訳)がなんとも静謐で、それほど語りが多いわけではないのに、表現がすごいなと。韓国が舞台なので文化的な違い(葬式など)が若干不案内ですが、それをものともしない文体です。


 そうまさに文体なんだなと。日本語訳にすることで、どこまで著者の文体を翻訳するかは訳する方にかかっていますが、それでもこれは読み応えのある作品だなと感じます。


 一時期、翻訳作品しか読まない時期があったのですが、英語を訳するのともまた韓国語は違うように感じます。文法的には比較的日本語と近いので、余計にそう感じるのかもしれないですね。


 振り返ると英語圏以外の文学作品をあまり読んできていないので、これからは少し意識して海外の作品にも目を通していきたいなと。翻訳してくださる訳者さん、出版社さんに感謝です。


 日本語で読めるというのはやはり強いなと感じるのでした。

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