第3話プロローグ③
「起きてください。」
んー、まだ寝ていたいよぅ〜
暖かく眩しいけど目が痛くなくて気持ちが良い。
このままずって寝ていたいくらいだ。
「起きてください」
「…」
「起きてください」
「…」
「起きてくださぁぁぁぁぁい!」
めちゃくちゃ体を揺すぶられる。
やめてぇ
せっかくの快眠が〜
仕方なく私は目を開ける。
すると目の前に超絶美人なお姉さんがいた。
あまりの美人さに私はすっかり目が覚めてしまった。
「やっと目覚めましたね。こんなに眠りが深い人間初めてだわ。あなた439回私が起きてって言っても起きなかったのよ」
「ごめんなさい…?」
突然美女にまくしたてられて、私は圧倒されてしまった。
「まあ、いいわ。こんなことになっているのもこちらのせいだしね。」
「はぁ」
何を言っているのか全くわからない。
「
突然すぎる。
やっぱり死んだんだなって感じ。
あんだけ頑張って医者にもなれなかったし、親孝行もできなかった。
複雑な気持ちの中後悔がぐるぐると渦巻く。
しかし一言目に出てきた言葉は意外な言葉だった。
「死因は…何ですか?」
自分でもびっくりした。
きっと気が動転していて突然出た言葉がこれだったのだろう。
神様も驚いた顔をしている。
「それは今から説明するわ。あなたの死因はこちらの不手際です。ごめんなさい。」
「そもそもここってどこですか?」
死因に不手際なんて聞いたことないぞ。
「ここはわかりやすく言うと天国みたいなところよ。」
「!?つまりあなたは神様っていうことですか?」
「まあそういうことになるわね。あなたがもともといた世界の管理者が間違えてあなたたち周辺の存在の物を全て存在ごと抹消してしまったのよ。」
「周辺っていうことは私以外の被害者もいるんですか?」
「はい、数名被害者は出ています。」
ということは同じ家にいた家族も被害にあっているのかもしれないっていうことか…
大丈夫かな…
心配だな。
「私たちこれからどうなるんですか?天国に行けますか?もしかして地獄行きですか?」
「いいえ、あなたたちは天国にも地獄にも行きません。再転生です。」
「再転生?」
「あなたたちはこちらの不手際で死んでしまったので今までの記憶を残したまま別の世界に転生してもらおうと思っています。」
もう決定してるのね?
こちらに決定権はないのね?
「赤ちゃんのころから記憶を持たせると無理をして早死にする確率が高いので、途中からあなたには記憶に目覚めるようにしてもらいます。ほらここにくるまでにいた世界あるでしょう?そこがあなたの転生先です。」
もう転生終わってた系ですか?
事後報告?
ちゃんと報連相してよ!
「このようなことになってしまい、本当に申し訳ないです。あなたたちがもともといた世界を管理していた者をきつく叱っておきます。」
「大変そうですね」
思わず苦笑してしまう。
「やらかしたのが後輩なんですよ」
美人な神様も苦笑してしまっていた。
「それではそろそろ転生先に飛ばしますね。あまりここに長居してもいい影響はないので」
「はい」
「目を閉じてください。するとだんだん眠くなってくるはずです。」
言われた通りに目を閉じると、だんだん眠くなってきて意識が途切れた。
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