第5話懐かしの現金機

10代から20代前半までは、パチンコ屋に現金機が置いてあった。

当時は、CR機が主流でパッキーカードを1000円、3000円、5000円分のものを買い、カードリーダーに差し込んでいた。

それに対して、現金機は500円玉に崩して500円ずつ楽しむ台だった。

100円玉まで、読み取れる。

現金機に確変は無いものの(次回当たり確定図柄はあった台もある)、時短で当たりを目指すものだ。

時短100回を引けば、大抵は当たる。


好きだったのが、ピストル大名とマジカルチェイサー。

マジカルチェイサーは正村の台だったが、初めて打った時にノーマルリーチで333。そして、時短抽選は次回までだった。

それで、マジカルチェイサーのファンになり何度も打った。

しかし、四角に顔が出ても激アツだが、良く外れた。

ま、北斗の金保留が外れるよりマジだが。


ネグラでは、四角アクションが起きると、オジサン達はドル箱を下に置いていた。

そして、難なく当たるのだ。

僕は外すが。

現金機は1万円あれば勝つと思っていたが、マジカルチェイサーは辛かった。


ある日、バイト中に腹が痛くなり、胃カメラをその日にした。

胃潰瘍だった。

その帰りにマジカルチェイサーを打ったら5000円で5箱出した。

これだけ。

マジカルチェイサーで2万円以上勝ったのは。

でも、好きだったなぁ。


雀士ウーロン牌もホントに面白かった。あれも甘デジの走りの様なもので、大当たりと小当たりを繰り返し、出玉を増やしていく。

2000円で4箱積んでいたら、隣のお兄さんが、

「君は良いねぇ。オレ、2箱出すのに2万円使っちゃったよ」

と、言われた事を覚えている。

コメントして頂いた、スロ男さんの文でウーロン牌を懐かしんだ。


CR版では2箱しか出せなかった加トちゃんも、現金機では6箱出している。

そして、負けももちろんあるが、何かしら当たる。

引き際を誤り、飲まれた記憶もある。

時代はモンスターハウスの時代に。

21連チャンした時は、天にも昇る気持ちだった。

しかし、9箱積んで追いかけて、全部飲まれた記憶もある。

ゾンビの手は、時短中に見る事ができた。

メタルアーミーの、ロボット通過プレミアは現金機でお会いできた。

単発だったが。


今は、500円玉は使えないが、紙幣は使える。

それが主流になった。

で、箱では無く、自動計測機に直接流れるので出玉計算がしやすくなった。

まだ、箱の所もあるが。

それと、タバコが吸えなくなった。

つい最近まで、スーパーリーチが掛かると、タバコに火をつけて、成り行きを見届けるのがルーティンだった。


何かしら、パチンコ、スロット業界は手を打たないと消えてしまうだろう。

週末までの我慢だ。

木曜日を乗り越えたら花金。

動画で予習しておこう。

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