第3話 赤ん坊リスタート!最強母と魔法父の息子になりました

~本編 第3話~


目覚めたら赤ん坊だった。




目を覚ました瞬間、まず最初に感じたのは、「なんか……体が小さい?」という違和感だった。手足は短いし、動きたいのに全然動かない。おまけに、周りは見慣れない風景ばかり。




「ここはどこだ?俺は……誰だ?」




そして、目の前に現れたのは真っ赤な髪をした美しい女性。優しい笑顔で私に語りかけてくるんだけど、何を言っているのか全くわからない。どうやら私、この女性の腕に抱かれているらしい。




次に気づいたのは、目の端に見える、やたら威厳のある男性。黒髪で鋭い目つき。だけど、こちらを見つめるその表情はどこか優しげで、落ち着いた声で何かを言っている。




「え、これ……俺の母親と父親か?」




赤髪の女性は、どう見てもただの人じゃない。「勇者」って言葉が浮かびそうな、そんな雰囲気だ。一方の父親もただ者じゃない。魔法使いみたいなローブを着て、杖らしきものを持ってるし、話している言葉には妙に力がある気がする。




どうやら俺、貴族の家に生まれたらしい。




それもただの貴族じゃない。ここは「アンベルルッセ男爵家」。


辺境の地にあるこの領地は、広大な森と隣接していて、そこには数え切れないほどの魔物がいる。




この辺りを守るのが、この家の役目らしい。




しかも、母さんは元冒険者で、戦場でも魔物討伐でも数々の武功を挙げた、いわば「伝説級の人」らしい。一方の父さんは、魔法の使い手で、母さんの戦いを支えるパートナーだったそうだ。この2人の間に生まれたのが……俺だ。




いやいや、なかなかスゴイ家に生まれちまったな。




そして、もっとすごいのがこの世界そのものだ。




魔法がある!本当にあるんだ!




前世で、ファンタジー小説とかゲームの世界に憧れてたけど、まさか自分がその世界に生まれ変わるなんて夢にも思わなかった。おまけに、この辺境の地では人間以外の種族もたくさん住んでいて、種族間の差別もないらしい。




いやもう、素晴らしすぎる環境でしょ!




正直、前世では後悔ばっかりだった。仕事に追われて家族と過ごす時間を犠牲にしたり、悪い遊びで余計なトラブルを招いたり……。やり残したことも山ほどあるし、やらなきゃよかったこともたくさんある。




でも、この人生は違う。




「今度こそ、後悔のない人生を送る!」




新しい家族を大事にして、魔法も極めて、意味のある人生を生きるんだ。いや、それだけじゃない。今度は何より長生きしたい。




そんなことを考えてたら、赤ん坊の体はすぐ眠くなるらしい。




「うわ、また眠いのかよ……」




目を閉じる直前、母さんと父さんの優しい表情が見えた。




「ああ、いい家族だな。今度こそ、いい人生にするぞ……」




そんなことを思いながら、俺は静かに目を閉じた。


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