第5話
帰る家なんてない。だって私は追い出されたんだから。
「家なんかないです。」
そう言った私に男は少し眉間にシワを寄せて
「なんでお前の家はない?」
「………」
この人に言ったってしょうがない。そう思った私は黙った。
「答えろ」
絶対的な声音で言った彼は私から目を逸らさずにずっと私を見ている。
「…言ったら何かしてくれるんですか?」
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