第55話
「出席日数とか大丈夫なのか、って思ったから、岩清水くんのために僕は言ってるんだよ?留年したら大変だし。」
「そこらへんはしっかり考えてるから、お前に心配されなくても。」
「どうして、そんなに言い返すの?大人しく教室にいたらいい。」
「頭堅い優等生には分かりっこない。」
そう言って睨むと、男は少しだけ目を大きく開いて、それから視線を逸らした。
「と、とにかく!教室で授業を受けないと。」
「しつこいし、うるさいんだよ。」
「あ、あの、大丈夫ですか?」
男のしつこい反論にイライラしていると、知らない女が割り込んできた。誰だ、こいつ。
「ぶつかり合うことは悪いことではないと思いますが、もう少しだけ声のボリュームを抑えていただければ、ありがたいです。」
ニコッとした笑顔で、当たり障りのない口調でそういう女に違和感を覚えた。すごくゾワッとする。この女の笑顔が不自然で嫌になる。けれど、男はそんなこと感じていないようで「止めてくれてありがとうございます。助かりました。」と落ち着いた様子で笑っている。
すごく、すごく変な感じがする。胸の奥がぞわぞわしてる。気持ちが悪い。
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