第56話
田島さんが綺麗にしてくれてまだ一日しか経っていない家は、静かで自分の家じゃないみたいだ。せっかく綺麗にしてくれたところを汚すように、クッションなど柔らかいものを色んなところに投げつける。イライラしたりむしゃくしゃしたりする時は、こうするしかなかった。物に当たるのはよくないだろうけど、こうでもしないと心が落ち着かない。
いやだ、いやだ、いやだ、いやだ。
みんな注意する時は「君のため」「岩清水のため」なんていう。そんなこと、ただの自己満足でしかない。自己肯定感を上げるために俺を使わないでほしい。俺のこと、何も知らない奴が口出しするな。
「ウザいんだよ、全部・・・・・・!」
投げたクッションがタンスに当たって、パリンと音を立ててなにかが落ちる。落ちたのは家族写真で、これも綺麗にする田島さんがなんだかうざったくて。写真をそのまま、ゴミ箱に捨てた。
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