第44話

人の流れと外れて、校舎の裏の方へ行ってみる。今は全く人がいないけれど、たぶん昼休みになったらここにたくさんの人が来るんだろう。校舎裏には、ベンチがいくつか設置されている。外から生徒を守る、というように、大きな木がいくつも並んでいて、あまり外は見えない。この木に止まるセミのせいで、七月の授業は大変だった。暑いから窓を開けても、セミが入って来そうで、本当嫌だった。

「・・・・・・。」

 ベンチの一つに座って、立ち並ぶ木を見上げる。なんだか、監獄みたい。たくさんの木達は外からあたし達を守るとも取れるし、あたし達を外へ逃がさないようにしているとも取れる。少し、深く考えすぎただろうか。今日のあたし、なんか変だ。

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