第43話
「・・・・・・いないか。」
なんだか、咲弥と顔を合わせたくて。学校について、すぐに屋上に向かった。けれど、誰もいなかった。
昨日、すごく嫌だった。どうせなら、ずっとあんな笑顔貼り付けといてほしい。闇なんて一瞬も見せないでほしい。なんて名前も知らない女子に対して、舌打ちをする。
「・・・・・・涼しい。」
髪を揺らす風が気持ちよかった。咲弥にとっても、ここはすごく心地いいところなのかもしれない。だから、あたしが来たのは嫌だったのかも。そう思うと、なんだかすごく申し訳なくなって。すぐに屋上から離れた。
自分の大切な場所を奪われることを嫌っているのに、人の大切な場所を奪うのはよくないと思ったから。それだけ。
なんとなく、教室に行きたくなくて。一階まで降りてみた。通り過ぎる人が、立ち止まるあたしを迷惑そうに見てから階段を上っていく。中には、あからさまに嫌そうな顔をする、たぶん同級生もいた。
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