第3話 神からの状況説明

『さて、静かになったところで、説明といこうか。』


「神とやら!ここはどこだ!」


 今朝私に告白してきた男が叫んだ。なんのつもりなのだろう。本来位階が大幅に離れていると位階が上のほうの言葉を聞いただけで死亡するのだから。まあ位階が少ししか違わないなら、精々威圧程度だがまあいい。は、ここにいる私と緋真以外の者が神と大幅に位階が離れている点だろう。


『まだ騒ぐ奴がいるのか。まあいい。ここは世界の狭間、ここには本来なにも存在できない。例外はあるけどね。』


「俺達が例外だというのか?」


『違う』


「な⁉ならなぜ存在できている!」


『君達が存在できているのは、どこかの神が君達を守っているからだ。それも僕よりも位階が高い(しかも二人もいるし)。だから君達は本来存在が消滅しててもおかしくないのに生きている。これは凄いことだよ。』


「その神っていうのは誰なんだ?」


『真名はわからないが、位階だけならわかる。第七神域位階と、第六神域位階だ。どちらも僕より位階が高い。いやはやさすがの僕でも自信無くすよ。』


 ……ばらしやがった。あの野郎。天獄に戻ったら主人を見つけて仕置きしてやろう。


『なんか、寒気がしたよ。ま、まあいい。本題に入ろう。』


 やっと、本題か。長かったな。


『君達は、異世界を救う役割が与えられた。拒否する権利は君達にはない。精々頑張ってくれよ?』


 まあ、予想の範囲内だ。私には拒否権があるが、私はしない。緋真だって拒否しないだろう。

 殆どの生徒は混乱してるだろう。まあ、仕方がないといえばそうであると言えるだろう。なにせ戦ったことがない者達なのだから。


「月ちゃん、月ちゃん。これはどういうこと?」


「ああ。緋真ちゃん。つまりはラノベの展開が現実におこっているってことだよ。」


「ああ、そういうこと。まあ、月ちゃんがラノベのチート主人公の具現化みたいなものだしね。」


「なんか、ちょっと辛辣じゃない?」


「これも月ちゃんへの愛情表現だよ。」


『これより自分の能力を見てもらう。ステータスと言えば自分だけに、ステータスオープンと言えば周りの者にも見えるようになる。見たものは異世界へ行け。君達の頑張りを期待している。』


 そこで言葉は途切れた。

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