第2話 迎える準備
契約がスタートする日は、明後日から。
武器があるなら私の部屋の方が安全だろうと、寝泊まりするのは私の家になった。武器と荷物を置くためにと思って、一人にしては広めな部屋を借りていたからちょうどよかった。
ここには、玄関を入ってリビングのようなスペースの他に2部屋ほどついていた。私の部屋の他に、荷物や武器ばかりを置いている部屋があって、寄せれば少し狭いがそっちを個室として確保できる。
いらないものを私の部屋に押し込んだら、広さも悪くはない部屋になった。彼女にはこの部屋を使ってもらおう。
あの報酬を提示する相手だ、こんなんじゃだめだと言われるかもしれないが、どうしようもない。
「まあ、我慢してもらうしかないよね」そう一人で、呟いて背伸びする。
(あとはベッドは私のをこっちに運び込んどくか)
たまにしか使っていないベッドだしいいだろう。私は面倒でソファーに寝転がってしまうので元々ベッドはあまり使ってなかった。
「こんなもんかな」
俄かごしらえの部屋を見渡し、善しとした。
お腹に何かいれようとキッチンに行く。そもそもキッチンのことなど考えず借りた部屋の隅には、一口コンロと小さな流しと狭い作業台がついていた。
正直料理するためにはほぼ使っていない。お湯を沸かすか、レトルトやインスタント食品で使うかくらいで、それには充分だった。
すでに口の空いた袋から、クーペパンを一つ取りだして置いてあったナイフで切れ込みを入れる。仕事用のナイフは手入れする癖に、こうやって生活に使う方のナイフはほっといたせいで、少し切れ味が悪くなっていた。
だからといって気にすることもなく、硬くなったパンにハムとチーズを挟んで、ミネラルウォーターで胃に流し込む。
せめてコーヒーくらい淹れればよかったと思ったが、お腹が膨れさえすればいい。それが日常だった。あとは何種類かのサプリを口に入れるとソファーに横になった。
一仕事したので、お昼寝でもしようか。
こうしてゆるゆるの一日は、いつの間にか過ぎて行った。
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