第4話


「お邪魔します」


 真季がキョロキョロしながらウチに入る。

 昔よく来てたしそんな目新しい物もないんだけど。


「真季いらっしゃい!、今日は来てくれてありがとうね、暑かったでしょ。中早くおいで!」


 真季は白のワンピースにお洒落なサンダルでお家に来た。 

 すんごい似合うし可愛い。

 都会で暮らして身につけたのかな。

 昔はもっとラフな感じの服着てたイメージがある。

 お家まで結構ガタガタ道だったけど大丈夫だったかな?


「どっか好きな所に座ってね。あと麦茶しかないけど良いかな?、一応キンキンに冷えてるよ」


「あ、うん。お願いします」


 久々に来て緊張してるのかな?

 なんかソワソワしてる…


「はい、どうぞ」


 ちょこんと座ってる真季に冷え冷えの麦茶を渡す。

 似合わないね。

 真季は紅茶が似合う女になってしまった。


「じゃあちょっと汗かいたし頂くね。ありがとう凛ちゃん」


「召し上がれ!、まぁ真季みたいに紅茶とか淹れれないしコップに入れただけだけどね。あと今日の真季すごく可愛いね、玄関で見た時ドキドキしちゃった」


「ッ!!」


「真季!?」


 真季が盛大に咽てた。

 ゴホゴホしてる真季の背中をサスサスして少しでも楽になるようにって。

 顔が咽たので真っ赤になって瞳には涙が出そうでウルウル。

 そんな状態で睨まれても可愛いの感情しかないけどね。


「凛ちゃん、言ってくれるのはすんごい嬉しいんだけど…せめて飲んでる時に言わなくてもいいじゃん……ありがとうね」


 そう言って私の肩に頭を乗っける感じに寄りかかる真季。


「えへへ、どういたしまして」


 電話だったら伝えたい事伝えて真季がどんな顔して何かしてても何も分からないからやっぱり会って想いを伝えて正解だった。

 こうして身体が触れ合ってるだけで真季の熱が私と混ざり合うようで心地がいい。

 私の胸がポカポカする。

 このまま寝たら最高に気持ちいい気がするけどまだ真季と会ったばかりでそれは勿体無い気がする。


「そうだ!、真季明日も暇なら今日泊まってきなよ」


 そうしたらまたこうやって寝ても勿体なく無い気がする。


「いいの?、凛ちゃんのご両親に聞かないで勝手な決めて平気?」


「大丈夫だよ!、真季が泊まるって言えば両親だって喜ぶと思うよ!」


 私の母はよく真季を見て将来が楽しみだねぇとか昔色々言ってたし父は居てもいなくてもそんな変わんないしね。

 真季のとお泊まり楽しみ過ぎる。


「凛ちゃんそんなニコニコして〜そんなお泊まり嬉しかったの?」


「嬉しいよ、今から夜が楽しみだね!」


 今は学生特権の夏休み。

 夜更かしという大犯罪を今宵もするのだ。

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