第5話 ホテルで手洗い洗濯をしたら腰痛で死にかけた話
ある日、私は唐突に温泉旅行に行きたくなった。
有給休暇を取り、新幹線と在来線で移動を行い3時間ちょい。ホテルに到着した。
さすがに疲れていて、コインランドリーを利用する気も起きない。
そんな時はホテルで手洗い洗濯をすればよいではないか、部屋干しもできて換気扇と冷房をつけっぱなしにしておけば乾くではないか。
実際に動画サイトや記事でも、ホテル暮らしで手洗い洗濯をしているという体験談が書かれているものが多い。私はそれらに感銘を受け、温泉に入ったばかりなのにもかかわらず、手洗い洗濯をした。
…結論から言えば、手洗い洗濯をした結果、腰痛が悪化した。
元々ヘルニア持ちだった+かがんで作業・手を使った脱水で辺に力が入ったせいで、腰に痛みが生じたのだろう。
実際にやった手順については、以下の通りだ。
・Tシャツ、靴下、下着類にボディソープを付ける
・手洗いで揉み込み、少しだけ放置
・あとは雑巾搾りのように脱水する
・脱水した洗濯物を冷房が効く場所に安置(Tシャツとタンクトップの下着はユニットバスのカーテンレールにハンガーで吊るす)
・翌日乾かない可能性も考慮して、ドライヤーの温風を30分を衣服にかける(この時に衣服に直接かけないよう、距離を開けておく)
・あとは朝まで乾かす(翌日乾いていない部分があったら、ドライヤーの温風を10分程度当てる)
手洗い洗濯ははじめてだったが、なんとかこれで洗濯自体はできた。
だが、ホテルに滞在してまでやることではないなと感じた。
長期で滞在する場合は、いちいちコインランドリーのある階まで持っていくのが面倒だから手洗い洗濯にするというのも分かるが、私の場合は1泊だった。
このぐらいなら普通にホテルの中にあるコインランドリーに洗濯物を入れておくか、普通に次に宿泊予定のホテルのコインランドリーを使用すればよかった。
それなのに、その時の私はなぜか手洗い洗濯を決行しようと思ったのである。
おかげで腰痛は悪化し、翌日の移動の際にものすごく痛みを感じて湿布を買いに行く羽目になったのは言うまでもない。
あの時の私に言ってやりたい。
「ただでさえ腰痛なんだから、手洗い洗濯なんて面倒なことするな」と。
「連泊で洗濯物が溜まるにしても、おとなしくホテルのコインランドリーを使いなさい」と。
人生で初めての手洗い洗濯だったが、おそらくもう二度とやることはないだろう。
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