第22話 傭兵ギルド

 傭兵ギルトは思った以上に大きな木造建築だった。

 遠夜達一行が中へ入ると、真っ先に騒がしい男達の声と酒の匂いが鼻を突いた。

 周囲には鎧や剣なんかで武装した、見るからに強そうな連中が彷徨いている。彼らはみんな傭兵みたいだ。

 あっちこっちにはテーブルがあって、そこで酒を飲み散らかしてる奴らもいる。この酒は多分、奥のカウンターで注文出来るのだろう。

 何だかギルドというよりは、


「酒場みたい、か?」


 遠夜の表情から読み取ったのか、アレックスがそう言って笑った。


「ああ、思ってたのとは違うな」

「この一階フロアはまだ全然マシさ。二階フロアは完全に酒場になっててな、俺たちはそこで情報を交換したり、一緒に仕事をするチームメイトを探したりすんのさ」

「へぇ〜」


 なるほどなと思う。

 確かにギルドには腕の立つ奴らが集まるわけだし、二階が酒場になってればメンバー探しにはうってつけだ。


「まっ、酒臭ぇし騒がしいし揉め事もしょっちゅうだがな。なんせどいつもこいつも血の気が多い。行くときゃ気をつけな」


 それを聞いていく気が失せた。

 するとセレナが指さした。


「ほらトーヤ、正面のカウンター。あそこが受付よ」


 一階フロアど真ん中正面、身なりの整った女性がカウンターの奥に立っている。

 アレックスが女性に話しかけた。


「やあミレーナ」

「あら、アレックスさんこんにちは。依頼達成の報告ですね」

「ああ、商人と馬車の護衛を」

「はい、グマルさんの依頼ですね。先程グマルさん側から依頼達成の報告書を頂きました」

「なに?あのオッサン達とはさっき別れたばかりだぞ?もう報告を終わらせてたのか」

「はい。契約内容に変更があるとかで、早めに済ませたかったそうで」

「本当にせっかちな爺さんだな。まあ、報酬が早いに越したことはないが」


 すると受付嬢は、何やら色々と書かれてある紙に赤いスタンプをバンと押した。


「はい、今回の依頼はこれにて終了です。ありがとうございました。こちらが今回の報酬です」


 受付嬢は小さな麻袋を取り出すとアレックスに手渡した。


「元々の報酬額の金貨八枚から、条件の変更による銀貨三枚を差し引いた、金貨七枚、銀貨七枚です。確認お願いできますか?」


 アレックスが中身を確認する。


「ああ、これで間違いない。ありがとうミレーナ」

「はい。また他の依頼もお願いしますね」


 受付嬢はにっこり笑った。

 随分と丁寧な対応だ。その辺にいるゴロツキみたいな傭兵達とは違って、ギルド自体には割と品位を感じる。

 するとアレックスが、


「とま、依頼達成までの流れはこんな感じだ。特段難しいことは無いだろ?」

「そうだな、思ったよりも簡単かも」

「ただ、依頼人からの報告書がギルドに届くまで少し時間がかかることもある。今回はすぐだったが、報酬が遅くなることもあるんだ」

「へぇ」

「例えば、依頼人が辺境の村に住んでる場合とかな。その村の近くにギルドがあれば話は早いが、天下の傭兵ギルドもどこにだってある訳じゃない」

「……? そういう場合、依頼主はどうやって報告書を送るんだ?」

「どうって、ヤードを使うんだよ」


 アレックスはさも当然に言う。


「ヤード……って何だ?」


 遠夜の言葉を聞いた後、アレックスは仲間達と顔を見合せて首を傾げた。


「お前、一体どんな山奥の村で育ったんだ?ヤードって言や、飛鳥便のことだろ」

「え、あ、ああ〜そっかはいはい郵便、郵便ね」


 慌てて知ったかぶりした遠夜を、アレックスがジト目で睨む。


「お前、ホントにわかってるのか?」

「は、早馬のこと、だろ?」


 ズッコケそうなリアクションでアレックスは言う。


「早馬なんていつの時代だよ。ヤードは鳥の名前だ。速飛鳥、マジで知らねぇのか?」

「お、俺のいた田舎にはそんなのいなかったんだよ」

「は〜まあいい。とにかくその鳥を使って俺達は手紙やらなんやらを送りあって生活してるんだ。依頼主と連絡を取る際はこっちからヤードを飛ばすこともある」

「へ、へぇ〜」


 電子機器の無い世界で、人々は色々と工夫を凝らしているようだ。


「ちなみに、飛鳥便の運営社は傭兵ギルドと同じ系列な」


 アレックスは自慢げに言った。

 彼の口ぶりから察するに、この傭兵ギルドとやらはかなり巨大な組織らしい。多分知らない奴の方が珍しいんだろう。


「ま、ヤードの飛ばし方は今度教えてやるよ。とりあえず、まずはギルドに傭兵として登録するところからだな」


 そう言ってアレックスが遠夜の肩をバンと叩いた。

 いよいよ傭兵をやる流れから抜けづらくなった。どう考えても危険を伴う仕事だし、アルテを連れたまま本当にやれるだろうか。かと言って他に職のあてもない。

 するとそんな遠夜の表情から不安を感じ取ったのか、アレックスがお得意のニカ笑いで言う。


「なーに、傭兵登録したからって別に他の職に就け無くなるわけじゃない。ギルドのライセンスを保持したまま別の仕事に就くことも可能だ」

「そうなのか?」

「ああ。むしろ傭兵経験がある方が就職に有利なこともある。気軽に出来んのも、傭兵のいいところさ」


 なるほど。なら登録するだけお得じゃないか。初めは簡単な任務から慣らしてみて、無理そうなら他の職を探すって手もある。

 うん、そうだな。


「よし、登録してみるよ」

「おーし」


 遠夜がそう言うと、アレックスは受付嬢の女性に話を通してくれた。


「はい、傭兵登録ですね」

「ああ。彼と、そっちのお嬢さんの二人を俺の推薦で」

「アレックスさんの推薦ですか?珍しいですね。ということはかなりの……?」

「ああ。期待の大型新人さ」

「まあ」


 受付嬢は冗談混じりに笑う。多分アレックスが大袈裟に言ってるだけだと思ってそうだ。

 そりゃ、遠夜とアルテを見て強そうなだんて思う奴はいないだろう。


「では推薦書をお渡ししますので、記入お願い出来ますか?」

「ああもちろん」

「それと、こちらはご本人様用の契約書です。こちらも記入お願いいたします」


 遠夜とアルテは受付嬢に羊皮紙を手渡された。

 紙にはこの内容に同意云々と書かれてある。

 隣のアレックスが遠夜を見て、


「まさか、字は読めるよな?」

「当たり前だろ。流石にそこまで田舎者じゃないよ」

「いやいや、田舎者じゃなくても読み書きの出来ない奴は結構いるぞ?無理なら変わってやろうと思ってたんだが、大丈夫ならよかった」


 そうか。ここは識字率がほぼ100%の日本じゃないのだから、読み書きが出来ないのは別に変なことでは無いのか。


「アルテも字の読み書きは出来るよな?」

「バカにしないで。子供の頃から勉強は得意なの。あんたよりよっぽど博識よ」


 アルテは借りた羽根ペンでスラスラと文字を描き始めた。何の心配も無さそうだ。


「ホイできた」

「俺も、書けました」

「私も」

「ありがとうございます。ではこちらで審査致しますので、少々お時間頂きますね。でもアレックスさんの推薦ですし、多分そのまま実技審査なしで通ると思います」

「だってさ、良かったな」


 アレックスがまた遠夜の背中をバンと叩く。


「実技審査?そんなものがあるのか?」

「当たり前だろ?誰彼構わず傭兵になれるもんか。生憎と、弱い奴に務まる仕事はないからな。何せ戦職だし」

「そりゃ、まあそうか」

「だから意外と、みんな憧れる職業なんだぜ?特に子供の将来の夢ランキングでは、騎士に次ぐ第二位だ」


 統計なんて取っちゃいないんだろうが、まあ何となく分かる気がする。


「今、ギルドマスターに書類を届けてきますので少々お待ちください」


 そう言うと受付嬢はカウンター奥の部屋へと向かった。

 しばらくして受付嬢が戻ってくる。


「お待たせしましたー。ギルドマスターからの許可が降りたので、お二人とも今日から晴れてE級の傭兵です!」

「えっ、はやっ、もう?」

「はい!」


 それを聞いて隣にいたアルテが嬉々とした顔を見せた。何だかんだ、やっぱりこういうのは好きみたいだ。


「ただし、登録情報が他の傭兵ギルドへ送られるまでは、このギルド支部以外での依頼は受けられませんのでご注意を。はい、こちらが傭兵ギルドE級ライセンスです」


 そう言うと受付嬢は遠夜とアルテに妙なカードを手渡した。

 カードは縦五センチ横七センチ程の大きさで、木の札の様に軽いが鉄っぽい硬さと感触をしている。何の素材で出来てるんだろう。

 表には遠夜の名前とE級の文字、そしてさっき書類を書く時に取られた指印が印字されてる。コピー機なんて無いだろうに、どうやって彫り込んだのか。

 裏面には遠夜の知らない文字が小さく書いてある。多分偽装防止のための暗号か何かだと思う。


「こちら、紛失されますと再発行に銀貨一枚が必要になりますのでお気をつけくださいね。これにて傭兵登録は完了です」


 ――はえ〜随分あっさり傭兵になれるんだな。


「もしかして、傭兵になるのが簡単だとか思ったか?」


 心を読んだようにアレックスは言う。


「ああ、思った以上にあっさりだったから」

「さっきも言ったが、本来なら実技審査っていってギルドの教官と決闘させられたりすんのさ。だが今回はB級の俺の推薦があったから、そのへんは免除されるんだ」

「なるほど……ありがとうアレックス」

「なに紙にサインするくらいワケないさ」


 アレックス達と仲良くなれたのはかなりラッキーだったな。

 そんなことを思った矢先だった。

 横からオッサンみたいな笑い声が大きく響いてきた。

 視線を向けた先にいたのは筋肉質な上裸に、ぶっとい剣を背負ったオッサンだった。

 それを見るなりセレナが眉間に皺を寄せて言う。


「オリバー、何であんたがここに?」

「いちゃ悪いかよ。ちょっとそこで酒を飲んでたら、ははっいや、愉快な話が聞こえてきたもんでな」


 オリバーと呼ばれた男は、言葉の節々に嫌味を乗せて笑った。


「アレックス、お前こんなヒョロっちいガキを推薦したのか?」

「だったら何だよ」

「ぎゃはははっ、お前らマジだったよ!俺の聞き間違いかと思ってたがぶふっ、おいおい信じらんねぇぜ〜」


 オリバーが後ろにいた他の傭兵達に笑いかけると、釣られたそいつらが大笑いを始めた。

 そんなに面白いことなのだろうか。

 するとオリバーはアレックスの肩に手を乗せて、


「おいおいアレックスさんよぉ、お前もとうとう地に落ちたな。こんなガキ共傭兵にして自分のチームに迎え入れるつもりか〜?どんだけ人手不足だよ〜」


 するとまた周囲で爆笑が起こる。

 流石にちょっと鬱陶しいなとそう思って、遠夜が前へ踏み出そうとすると、アレックスが手で遠夜を遮って言う。


「別に彼らをチームに加えようってわけじゃないさ。チームを組むのはこの二人。俺はただ彼らを推薦したに過ぎない」

「あぁ〜?嘘つくんじゃねえよ。そんなことしてお前に何のメリットがあんだ」

「彼らには恩があるからな。それを返そうと思っただけだ」


 ――恩があるのは俺達の方なんだけど。どこまで良い奴だ。


「馬鹿言え、何が恩を返すだ。こんな雑魚が二人きりでチーム組んで傭兵やれる訳がねぇだろ!何か裏があんだろーが!」

「裏なんかねーよ。マジでただの人助けだ。それにトーヤは雑魚じゃない。実際に決闘でゲイルに勝ったほどだ」

「はぁ!?」


 オリバーは声をひっくり返して驚いたあと、近くにいたゲイルの顔を見た。

 ゲイルは目を閉じて何も言わず頷く。

 それを見て事実と悟ったのかオリバーは焦りを見せながら笑った。


「はははっ、そりゃあれだ。ゲイルが弱過ぎたってだけだろ?実際アレックス、お前んとこのチームはてめぇ一人のワンマンチームだろうが」

「言ってくれるな?俺のことはいいが、仲間を侮辱されるのは許せんぜ」

「あ?やるかアレックス?」


 するとオリバーの後ろで飲んでいた男達が三人、ぞろぞろとオリバーの元へと歩いて来た。

 一瞬にして緊張した空気感が周囲を支配した。嗅ぎつけたようにそこへ人集りが出来始める。


「喧嘩だ喧嘩」

「やれやれ〜」

「やっちまえオリバー」


 周囲の有象無象が野次を飛ばす。

 一触即発の空気感の中でも、オリバーとその取り巻きたちはヘラヘラと笑っている。相当腕に自信があるようだ。


「あ、あの皆さん落ち着いてください……!こんなところで喧嘩は……」


 受付嬢のミレーナの声は更に増える野次馬によって虚しく掻き消される。


「へへっ、後悔すんなよアレックス」

「それはお前の方だ。吠え面かかせてやる」


 アレックスが珍しくキレてる。

 それにこの空気感。衝突は避けられないだろう。

 どうしよう。

 するとそんな最中、甲高い声が空気を切り裂いた。


「バッカみたい!」


 両腕を組んだアルランテだ。


「あ?何だ女てめー」

「ちょ、ばかお前余計なこと」

「アンタらなんかがいくら束になったって、トーヤに敵うはずないじゃない!」

「ああ?!」

「何せトーヤは」

「バカよせって」

「グランドナイトにだって勝ったんだから!」


 沈黙。

 あちゃ〜、と遠夜は額に手を当てて溜息。

 アルテは両腕組んで大威張り。

 その次の瞬間、過去最高の大爆笑が巻き起こった。

 ほら見た事か。ほんとに考え無しなんだから。


「イーヒヒヒヒッ、ゲホッゴホッ、グランドナイトっておまっ、それりゃいくら何でも盛り過ぎだろはははははっ!」


 男共は笑い転げる。

 その様子を見てアルテは血管むき出しの顔真っ赤にして眉をピクピク動かしたあと、叫んだ。


「う、嘘じゃないわよ!! ホントにトーヤはっ、トーヤはグランドナイトに勝ったんだから!! 森にいたジァイアントスネークだって一発で倒して、アタシを助けてくれたの!!」

「ジャアイアントスネェクうぅうっぶはははははははははっ!!」


 更に燃料を投下されたようにオリバー達は笑い転げた。

 アルテは怒り狂い、今にも口から火を吐きそうだ。


「ヒーヒヒヒっ、あ、アレックスそいつは事実なのか……?ぷふっ」

「あ、あぁ〜まあ、うん」

「見ろぉ〜!こいつら後に引けなくなってんぜ!ぶははははっ!」


 一同大爆笑。

 アレックスの表情が引き攣っている。そりゃ事実だとしてもこの状況では頷きづらいだろう。

 するとそんな時、


「……っ」


 隣でアルテが震えていた。

 両の拳を握りしめて、瞳に涙を浮かべて、怒りをこらえながら身を震わせていた。


「ほ、ほんとだもん……トーヤはあたしを」


 遠夜はポンと彼女の頭に手を乗せる。


「ありがとな。アルテなりに俺やアレックス達を庇おうとしてくれたんだろ?」

「……っ」


 アルテは半べそのまま何も言わない。

 だが彼女の気持ちは遠夜にもよくわかる。きっと悔しかったのだ。遠夜やアレックス達がバカにされているのが、きっと気に食わなかったのだ。

 今、その気持ちは遠夜にもよくわかる。確かさっき、アレックスも同じことを言っていた。

 遠夜はオリバー達に向き直ると、鋭い視線を彼らへ向けた。一瞬で空気感が変わり、奴らの視線が一挙に集まる。


「わかるよアルテ。仲間をバカにされるのは、ムカつくよな」

「何だてめぇ?やる気か?」


 オリバーが前に踏みでる。


「アレックス、こいつらぶっ飛ばしてもいいか?」

「し、死なない程度で頼む」


 困り笑いでアレックスが言う。

 遠夜は握りこんだ右拳にフォースを溜め込んだ。

 遠夜の殺気を感じ取ってか、オリバーは背中のぶっとい剣を咄嗟に引き抜き構えた。

 するとセレナが「オリバー、あんた死んだわよ」と珍しく野次を飛ばし、続いてゲイルが「受身はしっかりとれよーオリバー」と声をあげ、最後にアルテが「やっちゃいなさいトーヤ!」と腕をブンブン振るって叫んだ。

 遠夜の殺気、周囲の様子から、なにか嫌な予感を感じているのだろう。オリバーの表情から戸惑い怯えが伺える。


「どーしたオリバー早くやっちまえよ」

「ビビってんのかー?」


 周囲のヤジがオリバーの背を押した。


「くっ、おぁあああ!」


 大剣による上段からの単調な大振り。

 極最小限の動きでそれを躱すと、大剣が派手な音を上げて木製の床を破壊した。


「な、何」


 一瞬遅れで避けられたのだと理解した様子のオリバーは、慌てて床から剣を引き抜いた。

 そのタイミング――。


「ふっ――!」


 遠夜は大剣の刀身ごとオリバーの身体に押し付ける様に、強化した右拳を全力で叩きつけた。

 その瞬間刀身が砕け飛び、その後にあるオリバーの土手っ腹を強烈な衝撃波が貫通した。

 オリバーは数メートル吹き飛んだ先で壁に激突、ずるりと崩れ落ち、泡を吹いて意識を失った。


 ――ちょ、ちょっとやり過ぎたかな。


 思った以上に吹き飛んだので少し焦った。

 衝突の瞬間に拳からフォースを放出するストライクインパクト。ASホルダーの使用する近接徒手格闘術における基本技だが、遠夜のそれはちょっと並じゃない。

 周囲は皆ぽかんと口を開けて黙りこくった。


「他に、文句のあるやつは……?」


 見せつけるように構えた右拳にバチッと小さく雷光が走った。

 それを見た取り巻きたちは青い顔して、


「いや、お、俺達は……べつに……なあ?」

「あぁ……何も文句は……」


 怯えた様子でぼそぼそと。

 すると周囲のざわつきは一気に増し、歓声を上げるものまで現れ始める。

 そんな中で少し冷静になってきた遠夜は内心やっちまった〜と思っていた。

 よく考えたら傭兵になった初日にこんな問題行動、悪目立ちどころの騒ぎじゃない。誰かに目をつけられなければいいが。

 しかしそんな遠夜を他所に、


「ふふんっ、だがら言ったでしょ!相手にならないって!」


 アルテは大変満足気な顔でドヤってる。

 そんな彼女を見て遠夜は「ははっ……」と疲れた笑いと共に溜息をこぼすのだった。







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