第4話
アキと俺は来た道を戻って、一番近いコンビニへと入る。
「お前っ、そんな飲むのかよ?」
「んー、足りないよりいいじゃん」
なんて、アキが口元を緩ませて、ビールとスナック菓子をカゴに入れていった。
「ベロベロになったら置いてくぞ」
「アンタのが弱いじゃーん」
「……」
「あ、花火だ。大学の時以来やってない」
「あー…、懐かしいな」
「やろ!やろ!」
「ん?あぁ…」
「ロケット花火にしよー!」
「ごみ回収できねーじゃん」
「細かい男は嫌われるぞうっ」
「……」
アキと俺の価値観はマジで違う。
俺が真面目人間だったら、アキは自由奔放人間だ。
石橋を叩いて渡る俺をアキは迷いもなく走って追い抜いていく。
もし、橋が落ちて大怪我をしても……、何年後かには笑い話にしてしまうだろう。
俺には絶対、真似出来ない──。
「やーっぱ、外で飲むビールはいいねぇ」
近くの河原の土手に腰をおろして、2人で乾杯をする。
ビールを片手にアキが飲みっぷりのいい息を吐いた。
「あっちじゃこういうとこで飲むの禁止だったんだ」
「はぁ?こういうとこって外で飲むのが?」
「そうそう、見つかったら、罰金罰金、ひゃはは!!」
「……嘘だろ?」
「いやいや、ほんとほんと!!」
文化の違いなのか。向こうの外は物騒なのだろうか……?
それにしても、コイツが室内で大人しく飲むなんて信じられねぇ。
隣に視線を向ければ、ケラケラと笑うアキコンビニの袋を漁り出す。
「花火なんてもっと禁止だし」
「マジか!!」
「でも全然、こっちより自由、自由」
「へー」
「あ、自己責任は多くなるけどさー」
アキが空の向こうに目を向けた。
「ライターある?」
「ん、あぁ」
「これこれ、懐かしいなぁ」
ププッと笑いながら、アキは袋から取り出した花火を片手に火を付けた。
「ひゃぁっ!」
「おおっ!!」
勢いよく飛んで、パンッと音を立てて真っ暗い空に火を散らす。
「おー、飛ぶねぇ!!もう1本!!」
「何でロケット花火なんだよ」
「だって面白いじゃーん」
「……あんま騒ぐなって、こっちだって警察くるから」
「ひゃはは、あんたまだ気にしてんの?」
「だって、びびったし……」
そう。高校の時、この河原で花火をしていたらパトカーが来たのだ。あの時は本当に焦ったよな。
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