遭難五日目
不思議なことが起こるものだ。
この島に来て五日が経ったとき、僕の足は自分の意思で動けるようになった。本来まともに動かないはずの足だったのに。
なぜだか分からないが、奇跡的な超回復で病が治り体が良くなっているようだった。見えない目では心許なかったが、試しに歩いてみる。
砂の上はバランスを取るのが難しかったけれど、バランスを崩す前に一歩足を踏み出せば倒れることは無かった。
あの事故を機に体にいい変化が起きたのか、この島がすごい力を持っているのか、食べ物が何かすごかったのか、何も分からなかったけれど僕はこうして歩いている。
側に誰かが来た気配がしたから、僕は無意味だと分かりつつも聞いてみる。
「君は誰なの?」
声をかけてはみるけれど、返事はない。ただ深いため息のような声がするだけだった。
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