第7回戦『壁ドン、足ドン、ドンドドン 下』(人生初の壁ドンですっ?!)

「壁ドンしよう会決勝戦パート1!!ドンドンパフパフ!イェーイなのなゃん!まず、先手は雪乃選手なのにゃんー!お言葉は?」

「負けられへん戦いが今ここに有るんやでーーーーーー!」

「ああ、雪乃!絶対に負けないんだわん!」

「おっーと?!両者共に、意気込みは十分な様子のにゃん!さぁ、今、試合開始のコングは鳴らされたのにゃん!」

そう言って小春先輩は『カンカンカン』とゴングを鳴らす。

「えっ、小春先輩。そのボクシングの試合の時に『カンカンカンカン』って鳴らしてそうな、コングは一体、どこから……?」

「あー。150円均一ショップの面白ろグッズなのにゃん!」

「へぇー。今はそんなモノまで有るんですね……。すごいですねぇ……」

そう言って、南先輩のゴングを見つめていると、雪乃先輩がこちらに近付きつつ、言った。

なに余所見よそみしてるん?なぁ、綾ちゃん……?」

そう言いつつ、雪乃先輩はニヤリ、と笑う。そして、私の両方の手首を雪乃先輩が掴んだ、と思ったら、そのままグイッと壁に押し付けられる。

「雪乃せんぱ……?」

そして、私の頬をで軽く掻く様に、ツツ、とでたと思ったら、今度は首筋を幾度かなぞった後、首筋のチョーカーと首の肌の間をちょんと、軽く爪で弾く様に突く。

「ひゃっんっ……?!せんぱっ……?!」

そして、そのまま雪乃先輩は私の首筋の肌に舌をわせていく。ゾクリ、としたある種の未知の感覚が私の首筋の肌を走っていく。そして、そのまま、と私の耳を舐めた。

「ちょっ、んんっ?!ら、めっ。んんっ?!ちょっ、せんぱっ、まっ……!?く、擽ったいです、けどっ……?!」

「綾ちゃん、おいひぃ……」

そうして、ひとしきり耳を舐められた後、耳元で囁かれる。

、好きだ、愛してる」

「ひゃ、ひゃっい……?!わ、私もす、好きですっ……?!」

私は焦って、そんな事をつい、口走りつつ、ギュッと、雪乃先輩に抱擁ハグしつつ、全速力で、脳内百合変換を楽しむ。あっー!雪乃先輩、ギルティ過ぎません?!ギルティだって、ギルティだからね、ホント!!ただでさえ、雪乃先輩はイケメン(※尚、正真正銘、女である)なのに、そんな風に耳元で囁かれたら、誰だって堕ちますって!!あー!もう!後、いつも『綾ちゃん』呼びなのにこーゆー時だけ、下の名前で呼び捨てしてくるの、絶対分かってやってますよねっ?!もう、ホントに好きになっちゃいますよ!!もっー、マジで好き本気になったら、どうしてくれるんですかっ?!まぁ、これは、『王様ゲーム』な訳で、そんな事お互いにあり得ないって話だし、分かってはいるんですけど……!!

「どぅや?綾ちゃん、ドキッとした?!」

めっちゃくちゃ、ドヤ顔をしながら雪乃先輩が言った。

「もー、めちゃくちゃ、ドキッドキッでしたよ……。というか、逆の意味で心臓に悪かった位でした……!」

「ホ、ホンマ?そやったら、嬉しいわぁー」


ーーーー


「壁ドンしよう会、決勝戦パート2!!ドンドンパフパフイェーイなのなゃん!まず、後手は南選手なのにゃんー!お言葉は?」

「頑張って、雪乃より、綾ちゃんをキュンキュンさせるんだわん……!」

「強いお言葉、頂きましたなのにゃん!!レディーファイッッなのにゃん……!」

そう小春先輩が言って、南先輩がじじり、と近寄ってくる。それから、程なくして先輩は壁にドンッと手を付いた。南先輩と私の体格差も相まって、包まれた様な感じになり、ぶわり、と良い香りが、ーーーーーー香水か、或いは柔軟剤だろうか、の香りが強くなって私の鼻腔を刺激した。そして、南先輩が私の髪におそるおそる、触れたと思ったら、幾度となく私の髪をいじって、しばらくの間、もてあそぶ。

「……。あと、綾ちゃん、めっちゃ良い匂い……!あと、髪サラサラでうらやましい!」

「ふえっ……!?いやいや、そんな……!み、南先輩こそっ……!?」

私がそう言うかけるのを制するかの様に、そのまま南先輩は、私の髪に何度も優しくキスを落とした。そして、リップ音が幾度となく響き渡ると同時に、ドッドッドッドッ……と私の心音が早鐘を打った。

「うん。綾ちゃんは、やっぱり、綺麗だ」

そう言って、南先輩は顔にふっと、優しげな微笑えみを浮かべた。次の瞬間、髪からスッと手を放したと思えば、顔の輪郭をなぞる様に、私の頬に触れていく。

「ふふっ。綾ちゃん、頬赤くして反応してて、可愛いだわんー」

「べ、別に、可愛いとかないですから……!というか、先輩の方が、断然可愛いですし……!というか、先輩の方がキレイですしカッコいいです……!!」

「えぇー。ありがとー。でも、綾ちゃんの方が可愛いと思うよー?!」

「べ、別に……。そんなに、褒めても何も出ませんよ……」

そう言って私はキキリ、と先輩を睨む。

「まぁ。ボクは思ってることを口にしてるだけなんだけど……」

「あ。今思い出したんですけど、キャンディなら有りますよ。後でいります?」

「え。ホント?じゃあ、後でキャンディ貰うんだわん!!」

「じゃあ、続き、といこうか……!」

そう言ったかと思えば、壁についている方とは反対側の手で、私の手をとりちゅっ、と私の手の甲にキスを落とした。

「ふぇっぁっ……?!」

「おっ!いい具合に頬が赤く染まってきたんだわん……!」

「いや、完全に先輩のせいじゃないですか……!」

「嬉しい……!」

そして、私は指の先をカプリ、と甘噛みした。そして、そのまま軽めに手の指先をひとしきり、吸って堪能した後に、言う。

「ふふっ。綾ちゃん、更に、頬赤くしちゃって、反応が可愛いだわん!!」

「べ、別に、ほ、頬なんて、赤くなってませんけど……?!」

「えぇー。ホントかなー?あっ!だったら、ボクが綾ちゃんの頬がになるように頑張れば良い話だわん……!」

そう言いつつ、南先輩は悪い顔をする。そして、南先輩が私の手首から前腕辺りの肌を唇で軽めに吸っていき、ちょうど、私の手首から前腕辺りの肌を舌で蹂躙し、なぞっていく。いつしか、ポタリ、と唾液が床の上に落ちた。そして軽い歯形が付くのも気にせず、再度、南先輩がカプリ、と前腕辺りの肌を甘噛みしていく。

「あー!頬がより、赤くなってきたんだわん……!綾ちゃんって、やっぱり、可愛い!!」

「ううっ……。そのー、可愛いとか、あんまり、言われ慣れてないので……そのー、なんというか。正直なところ、かなり、恥ずいです……」

「あぁー!綾ちゃんの頬が、更に赤くなったんだわん!!そして、可愛い子はもっともっともーっと、苛めたくなるんだわん!」

そして、ところどころで甘噛みしつつも、唇で私の掌の肌を軽めに吸うという行為を繰り返していく。そして、唇で手首の肌を何度も何度も、己という存在を私に刻む様に、なぞっていく。そして、今度は指先を確かめる様に、舌を這わせていく。いつしか、タラリ、と唾液が垂れた。

「み、なゃみせんぱっっ……?!ふふふふ、あははははっ。なゃんだか、くすぐったいですっっ……!それ、だめっ……!らっ、めぇ、です、ってぇっ……!」

そして、フィナーレとでもいう様に、5本ある指の1本1本の形を確かめる様に舌で蹂躙していく。そして、南先輩に口内に5本の指を押し込んだと思ったら、と甘噛みしつつ、軽く吸った。

「綾ちゃん、おいひぃ……!」

そして、そのまま、


ーーーー


「で、結局、勝者はどっちなのにゃん……?」

「えーと。そのー」

「……むぅ。絶対、ウチやよね?!」

「えぇー。いやいや、絶対ボクなのだわん!!」

「えぇー!絶対、ウチやって!!」

「いやいや、ボクだわん!」

「あのー。正直、言ってどっちもめっちゃくっちゃ、キュンキュンしました……。もう、勝者は先輩お二人で良いですか……?」

「もう、二人とも!綾ちゃんが困っているのにゃん?!後輩を困らせちゃってる二人には、メッなのにゃん!!勝負はトントンじゃ、ダメかにゃ……?」

「分かったわん……」

「分かりましたー。トントンで、ええですよー」


ーーーー


「えーと、次の王様は……誰、だっけ。確か、2巡目で、王様になっていない人は雪乃だったはずなゃの……」

「ああ、安心して下さい、先輩方!次のお題はもう、決めてます!」

「ほぅー。何なんだわん?雪乃」

「それはこれです!たったらーん!」

そう言って、何処ぞの○ラ○もん張りに、雪乃先輩が取り出したモノ、それはーーーーーー。

「……ヒェッ」

「ゾ、ゾ、ゾ、ゾンビィの生首なのだわんっ……?」

「雪乃!?ま、まさか、貴女に人を殺めた過去が有ったなんて……?!」

「いえいえ〜。有りませんよー、そんな過去。これは、ダミーのマネキンにちょっと、ASMR用の耳型バイノーラルマイクを取り付けて、ゾンビぽっく飾りつけたヤツですよー」

「えーと、『えーえすえむあーる』って、確か最近ネット界隈で流行ってて色んな人がやっている、聞き心地のよい音や語り口によって、リラックスや睡眠導入効果をもたらすコンテツのコト……でしたっけ?」

「うん!そーそー!綾ちゃん、よう知ってるねぇ!」

「あ。ちょっとだけなんですけど、ニコニ◯とか、YOU◯U◯Eでとか、で見たこととか、あって……」

「あー。なるほどなるほどー。てか、綾ちゃん、ニコニ◯通ってたんだ?!」

「はい!あの『古き良き』って感じが私、もう、好きで好きでー!」

「あー!分かるー!」

「あ。後、ピ◯シ◯とかは勿論、な◯うやカクヨムも通ってますよ〜!」

「あぁー!アニメとか漫画からの二次創作でピ◯シ◯へ!そして、そのまま、一次創作、書いてみちゃったりとか!!まぁ、逆も然りで一次からの二次とかも、全然有り得るけど!大体の創作オタクが通る道だー!!」

「えっーと、お二人さん、話盛り上げっている所、悪いんですけど……。作者が版権的に怖いし、話が進まなくなるから、その辺にしといってー……」

「えぇー、ええやん」

そう言って、雪乃先輩が頬をぷくり、と膨らませる。そして、「あっ」という声と共に、何かを思いついた様に、手をポンッと打った。

「何なら、更新が遅い作者への腹いせに、版権的にアカンやつ、叫び倒してやるー!!せーの!ねずみぃーラ……!!」

「せ、先輩ー?!ぼ、暴挙は、ダメですよー!」

「うわぁぁぁぁ!!雪乃!それはダメッ!絶ッッッッ対ダメだからね?!めるんだわんー!!あ、あと、ゆ、雪乃……。これは、フリじゃないから、ねっ?!」

「……って、いう冗談はさておき……」

そう言いつつ、雪乃先輩が左から右に動かした。

「よ、良かったー。冗談だった……」

「ほっ……。作品が終了する危機だったわん……」

首を傾げながら、小春先輩が尋ねる

「で、にゃんの話だったけ……?」

「あー!そーそー!お題の話!!そう、このダミーのマネキン君を使って、耳かきASMRをすることッス!」

「耳かきASMR初挑戦なのにゃん……。頑張るにゃん……!」

「何だか、ワクワクしてきたんだわん……!」

「が、頑張ります……!」


                                 (続く)

              次回:ASMR回(耳掻き回)お楽しみにーーーー!!

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