もしも現代の東京・浅草から、同じ場所で明治時代にタイムスリップできたら。ネタの出発点は単純ですが、本作が美味しいのはシチュエーションの選択の良さです。現実に起きた伝説があります。リアルタイムで見たかった。人々はそう言います。男性は特に。伝説の現場に短い時間なれども居合わせる夢が叶います。これほど幸運なことはありません。作者様は男性の夢を叶える小説を得意とする人です。本作でも技量を十二分に発揮していらっしゃいます。
主人公がエレベーターに乗って、過去の世界に行ってしまう話です。そこで出会ったのは、芸者の小つまさんでした。令和と明治を繋ぐデートにほっこり。優しい、素敵なお話でした。
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