第2話 認識

やはりそうだね、間違い無い。

そろそろ桜が咲く頃にようやく深は気づいた。

3ヶ月前、付き合い始めた浅川あさかわ つきはヤンデレだ。

1月、2月、3月と月としんは恋人生活をしていた。その中で月は深に対して、常に密着し、別れればメッセージを必ず送り、深夜2時ぐらいまでは会話を強制されていた。

この長髪少女はヤンデレだった。

ちなみに 深は典型的な髪型で顔は普通。

ヤンデレは束縛や執着が凄く、付き合うのはかなりハードが高い。普通の人なら即音を上げ、選択を間違え、バッドエンド行きだ。


ただ……


「逃げないように縛って上げるからじっとしてて♡」

「お前と手を繋いで過ごしていたいのにそんな事されなら困る」

「え?あ…あ…ありがと……この縄しまうね……?」

月は頬を赤らめた。


深のヤンデレへの理解度と、月のチョロさによって恋人生活は何とかなりそうであった。


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