第28話

バスローブを羽織らせた暖華を

寝室のベッドに寝かせて


下だけ履いて冷蔵庫から

ビールとペットボトルのお茶を出して

ベッドへと戻った


「光…」

「気が付いた?お茶飲む?」


「うん…ありがと…」

ペットボトルを渡してベッドに座り

タバコに火をつけた


後ろから俺の背中を撫でながら

暖華が聞いてきた…

「曼珠沙華?」

「あぁ…うん。曼珠沙華 彼岸花」


「なんでこの華にしたの?」

「ん?あぁ…彫師に

暖い華って何?って聞いたら

梅か桜かって言われて…


悩んでたら彫師が華のデザイン画?

見せてくれて


いくつか選んだ中の一つがこれだった


最終的に花言葉を聞いて

これに決めたんだ…」


「どんな言葉なの?」

「…それ聞く?」


「聞いちゃダメだった?」

「暖華にだけ教えてあげる

曼珠沙華の花言葉はね

【悲しい思い出】

【あきらめ】

それと…

【想うはあなた一人】

なんか…綺麗過ぎなくて

ピッタリだったんだ…俺に」


「曼珠沙華…彼岸花…なんだか

儚くて…でも鮮やかだよね?」


儚くて 鮮やか

暖華にはそんな風に映るんだね…


「一晩で真っ赤な花を咲かせて

冬には葉だけになるんだって


花は葉を思い

葉は花を思う

【相思華】


どっかの国では

そう言われてるらしいよ?」


「素敵な花なんだね…」

「俺にとっては暖華の花だよ…」

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