第16話

シャワーを浴びて

ベッドへ移動した。


『龍夜?』

「…あぁ 思い出してた。

エレベーターで会った時の事」


『フフッ…初めて会った時だよね…

私、すごいビックリしたんだよ?

誰も乗ってないと思ってたのに

扉が開いたら龍夜とヒカが乗ってて…

モデルさんとか…テレビとか雑誌に

出てる人だと思ったの…』


「あぁ…そんな事言ってたな…ククッ

エレベーターに地下から乗ったら

日頃止まらねぇのに1階で止まるから

光が奇襲に備えて俺の前に立ってた


そしたら扉が開いたらお前が立ってたんだ


お前に会う前

高山の親父にここを貸してくれ

って言われた時は会社の重役が

イロ…外の女でも囲ってんだと思ってたんだ


でもな…お前に会って

エレベーターで少しだったが話して

違うってすぐにわかった


寂しそうな瞳で…無理に笑うお前見て


放っておけなかった 放っといたら

壊れて…消えちまうんじゃねぇかって…」


『そっか…

うん…寂しかった…

広すぎる部屋に一人だった

でもね?あの日は

はるが初めて来てくれるって日だったから

楽しみで買いすぎちゃったの…フフッ』

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